コンピュータが人間の思考能力を上回るというのは、すでに一部で起きていること。100升計算をやれば、成人男性なら2分間かかるところを、コンピュータなら25ナノ秒、人間の約48億倍の速さで終わらせる。人類史上これほど高速に、人間のやりたいことを実現したのはコンピュータだけだ。
ずっとコンピュータに触れてきた人間として、シンギュラリティのことを初めて聞いたときは、まゆつばものだと思っていた。しかしディープラーニングが出てきて、にわかに現実味を帯びてきた。最近ではRNN(リカレントニューラルネットワーク)という新しい学習手法を使ったディープラーニングも出ており、研究者たちの主戦場になっている。
たとえば私がある本についてブログを書いて儲けようとする。普通なら自分でその本を読んで書かないといけないが、RNNを使えば過去の私のブログから私が書きそうな文章を学習し、本のデータを入力すれば勝手に文章を作成してくれる。わずかなデータしか与えなくてもこれほどの文章が書けるのかと、プログラムした私自身が驚くレベルだ。
私の本職は研究者ではなくプログラマー。さまざまな想像を膨らませて楽しんでいるだけだ。しかしプログラミングしながら実際の物に触れている肌感覚としては、あと5年もすれば「AIが芥川賞を受賞」という状況も起こりうる。
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