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66年ぶりの鬼怒川氾濫に思う 芭蕉、クマゼミ、そして地球温暖化

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芭蕉が山形県の山寺で詠んだ「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」。音量的にはクマゼミを想像してしまうが、従来その北限は愛知、静岡辺りだからクマゼミではない。ところが、最近は都内であの「シャーシャー」という声を聞くことがあるし、今や北限は福島という説もある。

日本の平均気温は、1990年から2014年にかけて過去100年の平均値を上回っている。またIPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、世界の平均気温が2100年末には最悪の場合4.8度上昇すると予測している。

わかっていても、人間が地球温暖化対策で先手を打つことは難しい。身近な災害の原因が、地球環境の変化にあると認識されにくいからだ。

たとえば、大被害をもたらした66年ぶりの鬼怒川氾濫。根因を地球温暖化による異常気象だと考えて、堤防の強化とは別に二酸化炭素の排出抑制に取り組もうという人はそう多くはいないだろう。

異常気象が引き起こす問題は、自然災害だけではない。生鮮食品の価格上昇は、12年に始まり、15年の価格は10~11年平均に比べて13%も高くなっている。国産野菜の価格上昇は猛暑、長雨などに一因があり、輸入食肉価格の上昇も、海外の穀倉地帯での干ばつが影響している。

経済成長の呪縛

先手を打つには、世界規模で地球環境対策を議論しなくてはならない。COP21(気候変動枠組み条約第21回締約国会議)はそのための場だが、妙案を得るのは難しい。

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