家族の誰かが死んだ後、思い出の品をどう処分するか。そんな遺品整理に関するビジネスがにわかに脚光を浴びている。
火付け役となったのは、2011年9月に設立された一般社団法人・遺品整理士認定協会だ。北海道千歳市に本拠を置く福祉系IT企業が母体となっている。同協会では11年11月から、遺品整理士養成講座を開設した。これまで1.1万人が受講し、累計7000人が合格している(15年5月時点、図表1)。
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講座はすべて通信制。受講者は教材やDVDを通じ廃棄物処理法や古物営業法、家電リサイクル法などの法規制に関する知識のほか、遺品整理に関する心構えなどを全般的に学ぶ。期間は2カ月で、最後に協会へリポートを提出し合否が判定される。遺品整理士以外にも遺品査定士、事件現場特殊清掃士の講座もあり、料金はそれぞれ2.5万円だ。
理事長の木村榮治氏は、「これまで遺品整理といえば不当な見積もりを出されたり、貴重品がなくなったりというトラブルが多かった。当協会が資格認定することで、依頼者に対しクオリティを担保できるようにしている」と話す。
遺品整理の需要が高まっている背景にあるのは、核家族化と少子高齢化だ。「高齢社会白書」(15年版)によれば、65歳以上の一人暮らし高齢者は1980年には男性約19万人(高齢者人口の4.3%)、女性約69万人(同11.2%)だったが、10年には男性約139万人(同11.1%)、女性約341万人(同20.3%)まで膨らんでいる。本来、遺品整理は遺族が行うものだったが、こうした“おひとりさま”の増加により代行ビジネスが求められている。
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