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次の石油再編はどこだ シェルがBGを買収

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  • 岩瀬 昇 エネルギーアナリスト・金曜懇話会代表世話人
シェルのBG買収は、99年のエクソンモービル合併以来の激震だ(写真はベン・ファン・ブールデンCEO)(時事)

巨額のカネが動き出しそうだ。

4月8日。スーパーメジャー(国際石油資本)の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルは、英石油ガス大手のBGグループを、470億ポンド(約8.4兆円)で買収することに合意した、と発表した。最近のBG株価にほぼ50%のプレミアムを上乗せしており、80億ポンドの負債を含め、シェルは約9.8兆円でBGを買うことになる。関係当局の許認可が必要で、最終的な作業完了は1年ほど先になりそうだ。

今回のM&Aで、シェルは保有確認埋蔵量を約25%、生産量を約20%増加させる。業界首位の米エクソンモービルに匹敵する規模だ。さらにBGの持つブラジルの石油権益に加え、米国のLNG(液化天然ガス)輸出基地、豪州やタンザニアなどの天然ガス権益を獲得し、LNG事業の優位性を強められる。FLNG(洋上液化天然ガス装置)技術で業界の先頭を走るシェルにとって、BGこそ最良の“結婚相手”だった。

ただし直後の株式市場は、BG株を約30%押し上げ、シェル株を数%押し下げる反応をした。シェル株の下落は短期的に配当余力減少などが懸念されたためである。

中長期的には、将来の油価がどうなるかが、最大の不確定要因だ。北海ブレントの原油価格が、1バレル=90ドルに戻れば大成功であり、70ドルを上回れば合格点である。もし現在のような50ドル水準で低迷すると、シェルは大きな困難に見舞われよう。BGは前期最終赤字だったが、油価の動向次第では、約50%という高額プレミアムに対して、若干の不安感も残る。

もう一つの要因は文化の違いだ。シェルは100年近くにわたり、英蘭の二元上場会社として経営されてきた。極めて慎重な合議スタイルである。一方のBGは英国営ガス会社からの分離・独立でできた企業。探鉱開発部門トップとして移籍したフランク・チャップマン氏が社長就任後、卓抜した経営能力で資源量を拡大。属人的なチャレンジ精神に満ちている。かくも両社の企業文化は異なる。

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