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課題を解決する提案力と実行力に加え、
丁寧なサポート力に定評

旧調布富士見町住宅の建替えでは、大きな課題を解決する同社の提案力と実行力が発揮された。だが花房氏は「行政と粘り強く協議ができたのも、区分所有者の皆様の合意があってのことです」と話す。

開発営業本部 マンション建替え研究所
杉山 直美

合意形成のために、さまざまな工夫も行ったようだ。その一つに「談話室」と呼ばれるものがある。これは、説明会などに加えて、区分所有者が自由に意見交換ができる場だという。少人数のグループで話し合うことができるため、女性や高齢者の区分所有者には気軽におしゃべりできる場として活用された。

「中には、説明会には出られなくても、談話室だけには参加するという方もいたほどです」(杉山氏)というから、その評価の高さがわかる。

同社ではこのほか、敷地の中央に付け替えた公道をコミュニティ道路※にするために、都内のコミュニティ道路の見学会なども行い、区分所有者の理解や意識の向上に努めた。

工事が着々と進む「アトラス調布」(上)とその完成予想模型(下)

花房氏は「建替え事業は居住者の方の暮らしや生活を大きく変えることになります。不安や疑問を解消できるよう、一人ひとりを訪問し、お話を聞きました」と話す。

相談内容はさまざまだ。建替えに賛成で、すでに仮住まい期間の物件や引っ越しのことを心配する人もいれば、そもそも、自分の持つ権利の取扱いなども含め、何を検討すべきかわからない人もいる。これらの方に対して同社では、さまざまな選択肢をまとめた資料を個別に作成し、丁寧に説明を繰り返した。

杉山氏は「高齢者の方などは引っ越しの見積もりにも立ち会い、引っ越し当日もお手伝いしました。その後のフォローも定期的に行っています」というから念が入っている。区分所有者の資金計画に応じたニーズに応えるためもあって、「アトラス調布」には90ものプランが用意されたというから驚く。「結果的に100%の方に賛成いただくことができました」(花房氏)。まさに、旭化成不動産レジデンスらしい事業と言える。

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