食品スーパー「ライフ」、増税後も好調な理由 ライフコーポレーションの岩崎社長に聞く

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いわさき・たかはる●1966年生まれ。89年慶応義塾大学経済学部卒業、三菱商事入社。99年にライフ取締役就任。営業推進本部長、首都圏ストア本部長などを経て2001年に専務取締役。06年3月より社長兼COO(最高執行責任者)(撮影:尾形文繁)

――客数増加の要因は?

ここ数年、改装をかなりやってきた効果だ。首都圏では4~5億円かけた大型改装を行い、これが(客数増を)引っ張っている。

―1点単価の上昇は、高付加価値商品が伸びたということでは?

高い商品がどんどん売れているという感覚はない。ただ、スーパーも特徴がないと生き残れない。ここ数年、社内でそう言い続けている。そうした中、従来とは違う品揃えの商品、たとえばコンビニなど他の業態や他のスーパーでも取り扱っていない商品や、ネットでは購入できない商品を揃えることで、結果的にお客様に足を運んで頂いて、買い物が楽しい、と思ってもらえる店を作ろうと言ってきた。

そういう動きの中で、チーズや花、冷凍スイーツ、総菜のビュッフェ、ラム肉など、今までにない品揃えにチャレンジしている。こうした商品の積み重ねが単価の底上げに繋がっている面もあり、多少なりとも差別化できれば良いと考えている。

増税後の消費行動に変化

――増税後、消費者の購買行動に変化はあったのか。

本当に必要な商品を選んで買っている基調が続いている。たまたま首都圏の食品スーパーは調子がよいが、地方は厳しい。いつどうなるか解らない、という不安はある。

――加工食品などの値下げについての考えは。

他社と比較して価格面で見劣りしている定番商品の価格見直しはやっている。市場売価への対応ということだ。エリアや競合に合わせて、いくつかのパターンでやっている。これが加工食品の堅調さに繋がった面もある。

――一方で食品メーカーでは値上げが相次ぐ。

食品スーパーのヤオコーと共同開発したPB商品「スターセレクト」(撮影:今井康一)

当社も全部ではないが一部受け入れているが、お客様にも受け入れてもらっていると思う。今後はマスメリットをさらに活用する。

産地直送など仕入れルートの見直しは引き続き行い、無駄を省く。首都圏では50億円投じたプロセスセンターが稼働している。大阪でも20億円を投じてやり直している。自社化できるものはしていく。自社PB(プライベートブランド)商品やヤオコーとの共同PB「スターセレクト」も拡大し、近畿でも力を入れて売っていく。

――今下期(14年9月~15年2月)はどう見ているか。

社内の計画では、既存店をプラスで見ている。2.1%増程度。かなり高い予算だが、このままいけば何とか超えられる。

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