欧州における注目の成長地域 ―中・東欧4カ国(チェコ、スロバキア、ポーランド、ハンガリー)の市場ポテンシャル―
ハンガリー・ヴィシェグラード会議で協力関係を構築し、開催都市の頭文字をとって「V4」と呼ばれる中・東欧4カ国への投資を検討する「グローバル経営支援セミナー 中・東欧編」が7月1日~3日、大阪・名古屋・東京で開かれた。
東京会場では、ワルシャワ、ウィーン、プラハに拠点を持つ三菱東京UFJ銀行の大倉雄一・常務執行役員が「日本企業にきめ細かなサービスを提供したい」と開会のあいさつをした。
東京会場では、ワルシャワ、ウィーン、プラハに拠点を持つ三菱東京UFJ銀行の大倉雄一・常務執行役員が「日本企業にきめ細かなサービスを提供したい」と開会のあいさつをした。
共催:三菱東京UFJ銀行、東洋経済新報社
協賛:KPMG/あずさ監査法人、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド
協賛:KPMG/あずさ監査法人、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド
キーノートスピーチ
「V4諸国と日本の関わり」
現V4議長国、スロバキアのマルティン・ポドゥスタヴェク氏は「V4は西欧とロシア、中央アジアの懸け橋の役目を果たし、日本との協力関係も深まっている」と述べた。
基調講演
「中・東欧(V4)の投資環境の概要」
2004年、EUに加盟したV4は、低コストかつ優秀な労働力、充実したインフラといった魅力から、欧州の生産基地として脚光を浴びてきた。リーマンショック後、日系企業の進出は横ばいだが、北尾氏は「西欧企業の本国からの移転、韓国自動車産業の投資は続いている。欧州の景気回復は道半ばだが、低インフレ率、高失業率は、投資には好条件」と語った。
「自動車生産市場としての中・東欧(V4)」
V4は、ドイツに近接する立地と、安い労働コストを武器に欧州の自動車生産でのシェアを増している。欧州の自動車販売台数は2007年をピークに6年連続で前年割れが続いたが、14年にプラスに転じる見込みで、昨年から自動車関連の拡張、新規生産が加速。中郡氏は「日系企業も家電関連が縮小する一方、自動車は拡大している」と指摘した。
「中・東欧(V4)の内需とインフラ需要」
合わせて約6500万の人口を抱えるV4では近年、ショッピングセンターが活況を呈し、消費も底堅い。小南氏は「1人当たりGDP推移のカーブは1970~90年の日本の軌跡に似ている」と話す。インフラは一般幹線道や高速鉄道、ゴミ焼却施設の整備、石炭火力発電所の建て替えや原子力発電所新設のニーズがあり、日本への期待は高いという。