大倉 雄一氏
東京会場では、ワルシャワ、ウィーン、プラハに拠点を持つ三菱東京UFJ銀行の大倉雄一・常務執行役員が「日本企業にきめ細かなサービスを提供したい」と開会のあいさつをした。
協賛:KPMG/あずさ監査法人、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド
キーノートスピーチ
「V4諸国と日本の関わり」
マルティン・ポドゥスタヴェク氏
現V4議長国、スロバキアのマルティン・ポドゥスタヴェク氏は「V4は西欧とロシア、中央アジアの懸け橋の役目を果たし、日本との協力関係も深まっている」と述べた。
基調講演
「中・東欧(V4)の投資環境の概要」
北尾 敬介氏
2004年、EUに加盟したV4は、低コストかつ優秀な労働力、充実したインフラといった魅力から、欧州の生産基地として脚光を浴びてきた。リーマンショック後、日系企業の進出は横ばいだが、北尾氏は「西欧企業の本国からの移転、韓国自動車産業の投資は続いている。欧州の景気回復は道半ばだが、低インフレ率、高失業率は、投資には好条件」と語った。
「自動車生産市場としての中・東欧(V4)」
中郡 英明氏
V4は、ドイツに近接する立地と、安い労働コストを武器に欧州の自動車生産でのシェアを増している。欧州の自動車販売台数は2007年をピークに6年連続で前年割れが続いたが、14年にプラスに転じる見込みで、昨年から自動車関連の拡張、新規生産が加速。中郡氏は「日系企業も家電関連が縮小する一方、自動車は拡大している」と指摘した。
「中・東欧(V4)の内需とインフラ需要」
小南 俊也氏
合わせて約6500万の人口を抱えるV4では近年、ショッピングセンターが活況を呈し、消費も底堅い。小南氏は「1人当たりGDP推移のカーブは1970~90年の日本の軌跡に似ている」と話す。インフラは一般幹線道や高速鉄道、ゴミ焼却施設の整備、石炭火力発電所の建て替えや原子力発電所新設のニーズがあり、日本への期待は高いという。
講演1
「中・東欧のインダストリアルマーケット概要」
横関 真弓氏
総合不動産サービス、Cushman & Wakefieldの横関氏は、工業用地市場について、リーマンショック後は、契約後に開発、建物を整備するオーダーメード型が主流になっている、と指摘。「オファーの様式がバラバラなので、共通フォーマットに整えて比較検討する必要がある。取引でのユーザー保護は日本に比べて弱い」と語った。
講演2 <大阪会場>
「中・東欧における建設事情」
池田 太郎氏
現地での工場建設について、竹中工務店の池田氏は、用地は農地転用が多く、インフラ引き込みが必要なため、順調でも操業まで18~20カ月かかる、と指摘。日本との取引環境の違いに注意して「弁護士を入れてリスクヘッジすべき」と述べた。
<名古屋会場>
「中・東欧物流環境」
永田 光史氏
郵船ロジスティクスの永田氏は、海、空、陸の輸送網を説明。2020年目標の欧州横断運輸ネットワーク構想に触れ、「すでにドイツからルーマニア西部まで高速道路がつながり、東西のモノの動きは加速し、生産・消費は東に拡大する」と述べた。
<東京会場>
「ポーランドにおける事業運営について」
高田 基位氏
ポーランドの老舗菓子メーカーを買収したロッテの高田氏は「親日的で、治安も良好。日本が経験した成長期のマーケティングノウハウを生かせる機会がある」と述べた。
講演3
「中・東欧で事業展開する際の会計・税務上の留意点」
小宮 祐二氏
あずさ監査法人の小宮氏は、V4各国における投資促進のための税金減免や補助金などの投資優遇措置、会計基準、税制などを説明した。自動車産業(ハンガリー、スロバキア)、インフラ・環境、消費者市場(ポーランド)、シェアードサービスセンター等のビジネス支援サービス(チェコ、ハンガリー)、ハイテク産業やR&Dセンター等の技術革新分野(ポーランド、チェコ)などを注目ビジネスに挙げた小宮氏は「進出成功には欧州顧客基盤の獲得と、徹底したフィージビリティスタディが必要。投資インセンティブの網羅的検討、税務ストラクチャー、移転価格のセットアップには現地事情に精通したアドバイザーを活用すべき」と語った。
各国政府機関も情報を提供
最後に、ポーランド大使館貿易・投資促進部、チェコインベスト、スロバキア投資・貿易開発局(SARIO)、ハンガリー大使館(ハンガリー投資貿易促進公社)の代表者が登壇。「情報を提供しますので、関心のある企業は、ぜひお問い合わせを」と呼びかけた。
エリザ・クロノフスカ・シヴァク氏
マレック・マードル氏
ブラニスラブ・ポハバ氏
アンナ・バーリー氏