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日本発のグローバルメガベンチャー
支援でロールモデルを確立したい 新日本有限責任監査法人

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もっとグローバルな視点を持ってほしい

長南 将来の成長と言えば、市場についても、経営者が国内市場だけを見ているのと、アジアのほか、海外の市場を見ているのとでは、行動も大きく変わってきそうです。

伊佐山そのとおりです。日本のベンチャー企業の経営者はまだ国内だけを見ている人が多い。グローバルな視点が欠けています。

スポーツにたとえれば、自ら海を渡って、大リーグのトライアウト(入団テスト)を受けるぐらいの気概のある経営者がもっと増えてほしいですね。もしそれで失敗したとしても、その経験は大きい。

長南 海外で起業されると、国内の税収や雇用の機会が短期的には流出してしまうという懸念もあります。しかし、中長期的には日本人のボーダーレスな活躍が日本におけるビジネス展開や雇用増加も期待でき、その波及効果も大きいと考えています。

当法人には「JobCreation」といって、雇用創出に貢献した企業を表彰するプログラムがあります。これらを通じて起業家を支援する取り組みを進めています。

伊佐山興味深いデータがあります。全米ベンチャーキャピタル協会(NVCA)の調査によると、ベンチャーキャピタルから出資を受けた米国企業の雇用者合計は民間企業で働く人たちの10%を超えているというのです。GDPに比べれば出資額の割合ははるかに小さいわけですから、米国の雇用創出に大きな貢献をしていることがわかります。

何のためにIPOをするのか
しっかりと議論すべき

長南 ところで、ベンチャー企業の目標の一つにIPOがあると思います。IPOを支援するグループにいる私が言うのはおかしいかもしれないですが、起業家の人たちにはよく、IPOしなくても企業成長できるのであれば、しないという選択肢もあるのでは、という話をしています。

伊佐山それは私も同感です。私もベンチャーキャピタルという立場からすると、IPOが「EXIT」の一つであることは確かです。ただし、だからと言って、やみくもに案件の件数や金額を競うことには意味がありません。

長南 まずは何のために上場するのかをしっかりと議論することが大切ですね。

伊佐山日本から飛び出して、グローバルに成長したいという思いのある会社を応援したいですね。ただ、先ほどのトライアウトの例でも、おカネと航空券だけ渡して、「あとは一人で頑張ってこい」というのでは、起業家もつらいでしょうし、みんなが同じような失敗をしがちです。そのような人を支援するためにも、当社のような企業が間に入って、一定期間サポートするといった、何らかのインフラのようなものができないかと考えています。

長南 当法人も、そのような取り組みを始めています。たとえば大企業とベンチャー企業とのマッチングでは、事業面だけでなく、人材などの交流も進めています。このほか、グローバルな市場での支援ということでは、EYのグローバルネットワークを活用し、米国などの先進国と、アジアの新興国を結んだ支援などにも取り組んでいます。

伊佐山日本発のベンチャー支援のロールモデルをつくりたいと考えています。長南さんも、「ベンチャー支援会計士」としてロールモデルになってください。

長南 そうありたいと願っています。今後も、ともに頑張っていきたいと思います。本日はありがとうございました。

IPOグループで働くメンバーの皆さん。右から、西澤礼、伊藤有輝、松尾恵梨子、久保田潤至、長谷川瑞穂、佐藤大輔、左近司涼子、須田裕貴、小島淳
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