有吉弘行さん世代の｢10歳差婚｣実際の発生確率 全婚姻届の分析から判明した納得の結果

夏目三久さんと結婚した有吉弘行さん（写真：Sports Nippon）

お笑い芸人の有吉弘行さんとアナウンサーの夏目三久さんとの結婚で、ネットニュースなどが盛り上がっています。エンターテインメント界に生きるお二人の10歳の年の差婚について、私たちはそう珍しくは感じないかもしれません。しかし、一般で考えてみると、かなり珍しい組み合わせです。例えば「高校時代の同級生でよく聞く」といった年齢差ではないと思います。

年の差婚が珍しくないという｢勘違い｣

しかし、一度こういった年の差婚の記事をネットニュースで読むと、「レコメンドエンジン」がついているニュースサイトや総合ポータルサイトで閲覧した場合、その後次々と画面上に「年の差婚」関係のニュースが「まだまだあるよ！」とばかりに推薦され始めます。

レコメンド機能は、ネットショッピングなどで「この商品を見た人はこんな商品も閲覧しています」といった形でもよく目にすると思います。閲覧履歴から、内容が類似したページや閲覧者と同様の行動をとる人が閲覧したページを推薦するといった仕組みです。

こうしてネットを開けば年の差婚の情報が現れる状況に誘導されることによって、

• 「なんだ、年の差婚ってぜんぜん珍しくないんだな」
• 「最近は年の差婚が増えてきているよね」

といった、統計的に見れば「勘違い」をしてしまう方々が少なからず出てきます。

こういったレコメンドエンジンがネット記事閲覧者にもたらす「あたかも世の中に同じような情報があふれかえっている」と勘違いさせる現象を「フィルターバブル」といいます。

実際、有吉さんと夏目さんの結婚を統計的に見て、「発生的には少ない年齢での結婚ですし、かつ、珍しい年齢差の結婚で、こういう組み合わせはあまり発生しないんですよ」とお話したところ、30代独身男性から「やっぱり、有吉さんみたいな結婚って少ないんですか……」と非常に残念そうな声があがりました。

そこで今回は、3月末にオープンデータが公開されたばかりの、国の最新の2019年婚姻統計データを用いて、初婚同士の男女の全婚姻届を分析した結果から判明した「有吉さんと夏目さんのような年齢同士の結婚の発生確率」を解説してみたいと思います。