NHK出版の「ポケット語学」が"使える"理由 NHK英語講座のコンテンツを学び尽くす!

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英語学習のアプリは数多くあるが、最近になって注目を集めているのが「ポケット語学」だ。大きな特長は、NHK語学テキストを発行するNHK出版が提供していること。つまり、NHK英語講座のコンテンツを利用して学べるのだ。しかも、単にテキストや音声が再録されているだけでなく、「インストラクショナルデザイン」のノウハウを活用し、学習内容をしっかりと身に付けることができるという。日頃NHK英語講座に親しんでいる人も、「久しぶりにやり直したい」という人にも、かなり“使える”アプリだ。

NHK英語講座の内容を効果的に学べるアプリ

「NHK出版は1931(昭和6)年に設立され、以来90年間、NHKテキストを発行し続けてきました。学習スタイルの変化に対応しながら、優れたコンテンツを提供してきたと自負しています」と語るのは、NHK出版マーケティング局副局長の舘谷徹氏だ。

大げさでなく、同社のテキストの歴史は日本人の語学学習の歴史にもつながる。中でも、戦後間もない46年~51年に放送された「英語会話」、通称「カムカム英語」は主題歌も含めて一世を風靡した。折しも、2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の制作も決定したところだ。ラジオ英語講座を題材に、祖母、母、娘の3世代100年のファミリーヒストリーが描かれる作品だ。

NHK出版
マーケティング局 副局長
舘谷 徹

「スマートフォン(以下、スマホ)が普及する中で、数年前からNHK語学講座のテキストやCD音声を利用したデジタル学習ツールの開発を進めてきました。20年11月にiOSやAndroid用の語学学習アプリ『ポケット語学』をリリースしました」(舘谷氏)。まさに満を持して自信作を世に送り出したわけだ。

英語学習者にとっても待望のアプリといえるのは、「ポケット語学」の学習コンテンツはNHK英語講座のアーカイブスから編集・再構成したものが配信されることだ。

「現在、『ラジオ英会話』『入門ビジネス英語』『実践ビジネス英語』という人気の3講座を配信しています。サービスは18年度の講座を公開中で、順次、続きや別年度のコンテンツを追加予定です」(舘谷氏)。今後追加されるコンテンツも含め、支払い期間中は、配信しているすべてのレッスンが利用可能だ。

「インストラクショナルデザイン」で教材を設計

「ポケット語学」の学習コンテンツは、スマホだけで簡単にテキストを閲覧したり、英語の会話文や講師による音声解説を再生したりできる。それだけでもかなり便利だが、単にスマホにテキストと音声を収めただけではない。

NHK出版
デジタルセンター担当部長
大久保 孝太郎

NHK出版デジタルセンター担当部長の大久保孝太郎氏は次のように紹介する。「『ポケット語学』は、当社および、サーバープラットフォーム事業を手がけるLink−Uとの共同で開発しました。開発に当たってはeラーニングの研究者に『インストラクショナルデザイン』の見地から協力いただき、学習内容をしっかりと定着できる機能や工夫を取り入れています」。

インストラクショナルデザインとは、学習の効果・効率・魅力を高めることを目的とした教育工学の方法論で、大学や企業研修などのeラーニング教材や学習システムの設計などで効果を出しているという。

「各レッスンの学習成果をチェックできる『英語力強化テスト』も用意していますが、理解度に応じて解答のしやすい問題で挑戦できる仕組みになっています」(大久保氏)。やさしすぎず、難しすぎず、実力に合った問題で英語力を強化できるわけだ。

このほか、会話シーンから覚えたいフレーズを登録することができ、表示言語を切り替えてフラッシュカード機能で学べる「フレーズ帳」や、自分の音声を録音して、お手本の音声と聞き比べることができる「発音&発話練習」もある。

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