世界の多くの有名企業が「ワークデイ」を採用
「コロナ以前から日本企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)などの変革を推進してきましたが、コロナ禍により、そうした取り組みを加速する企業が増えています。さらに経営環境に不確実性が増したことで、HCM(ヒューマン・キャピタル・マネジメント)についても、よりアジリティー(敏捷性)が求められるようになっています」と、米ワークデイ 日本法人社長の正井拓己氏は話す。
「Workday(ワークデイ)」は、企業向けクラウド型人事・財務アプリケーションだ。2005年の創業以来、顧客数を急速に伸ばし、今や全世界で3350社以上が「ワークデイ」を採用しているという。さらに、フォーチュン50の60%、フォーチュン500の40%が、人事基盤に「ワークデイ」を選んでいるなど、業界横断的に採用が広がっている。
その理由について正井氏は「採用から人事・就業、給与など、人材に関するすべての情報を統合プラットフォームとして管理できるのが『ワークデイ』の大きな特長です」と紹介する。
どの企業でも、勤怠、給与、タレントマネジメントなどに何らかのツールを使っているだろう。しかし、業務ごとに分散されたシステムでは、情報のサイロ化が起きやすく、迅速な意思決定もできない。「ワークデイ」なら、データモデルやビジネスプロセス、セキュリティーポリシーなどすべてが業務間で統合されているため、まさに採用から退職まで、人材に関連するすべての情報を一元管理できるだけでなく、計画、実行、分析も1つのシステムで行うことができるという。

コロナ禍により企業の人事課題が明確に
「コロナ禍に直面することにより、企業における人事制度の課題が改めて浮き彫りになりました」と正井氏は指摘する。
「例えば、在宅勤務下での社員の心身の健康の確認・管理や、モチベーションの維持、継続的な能力開発も大切です。また経営環境の変化に合わせた組織やチームの再定義、再配置、さらには人材マネジメントも検討しなければなりません」
コロナ禍においては、これらの課題を解決するための施策を俊敏性をもって実行していく必要があるが、その点でも「ワークデイ」の存在感が高まっている。
「実は私たち自身が『ワークデイ』のプラットフォームを活用し、コロナ禍の環境に対応してきました」と正井氏は話す。
コロナウイルスが大きく報じられるようになったのは19年12月ごろだが、ワークデイでは20年1月には早くも全世界の拠点で、コロナウイルス注意喚起のガイダンスを行うとともに、自宅待機や在宅勤務をスタートさせている。
「その後も『ワークデイ』のサーベイ機能を活用し、全社員の健康状態、生産性の状況などを把握、結果を現場のマネジメントとも共有し、具体的な施策を計画・実行するというサイクルを繰り返しました」と正井氏。有事の際、即座にこのような態勢が取れる企業は強いだろう。
経営課題と人材戦略上の課題は直結しており、経営戦略を実現するためには、人材戦略が不可欠だ。折しも、18年12月には、国際標準化機構(ISO)から人的資本の情報開示に関するガイドラインISO30414も発行された。人材に対する姿勢が企業の評価基準になろうとしている。今こそ、人的資本を持続的な価値向上につなげるべく、マネジメントのあり方を抜本的に見直すべきだろう。

パートナー連携も強化し日本企業の変革を支援
「企業は人なり」といった言葉もある一方で、これまで、日本企業ではHCMを効果的に行っている企業は少ないとされてきた。しかし、昨今では、新たな取り組みを進める企業も増えている。
日立製作所ではグローバルでのジョブ型人材マネジメントへの転換などを「ワークデイ」を活用して進めている。ニトリホールディングス、Sansanなども、人材管理に関する情報を「ワークデイ」に一元化し、HCMを進めている。
「このほか、多くの日本企業で『ワークデイ』の導入が進んでいます。こうした不確実性の増す経営環境だからこそ、HCMを強化し企業における人材戦略や組織改革を進めることで日本企業はまだまだ競争力を発揮できると考えています。そのために、当社では国内のパートナーとの連携による提案やサポートにも力を入れていきます」
グローバルではすでに、IBM、マイクロソフト、セールスフォースなどと戦略的パートナーシップを結んでいるが、日本独自の戦略として20年8月には、日立ソリューションズとも「ワークデイ」のパートナー契約を締結した。
正井氏は20年8月に日本法人社長に就任した。「くしくも、日本のお客様が人材マネジメント改革に舵を切るタイミングと重なり、そのご支援ができることに大きな手応えを感じています」と話す。
加えて、「私たち自身がやりがいを持って仕事に取り組めなければ、顧客満足度を上げることはできません。これは創業時から貫いているコアバリュー(企業文化)の考え方であり、『すべての従業員にインクルージョン(一体性)、ビロンギング(帰属感)、公平性を』という多様性を大切にしながら、『個が輝ける』組織を『ワークデイ』自ら体現していきます。これからも日本のお客様の変革を長期的な視点でご支援したいと考えています」と正井氏は抱負を語る。
