早稲田が社会人AI・IoT講座にかける熱意 コロナ禍の時間活用をオンラインコースで
「正規履修と異なるのは、講義はオンデマンドによるオンライン配信が中心であることと、総合的チーム演習やマンツーマン指導下で集大成としての価値創造を行う修了制作がないことです。ただし各科目で学ぶ内容は正規履修と基本的には同じです」(鷲崎氏)
スマートエスイーの正規履修は履修証明プログラム・文部科学省職業実践力育成プログラム(BP)認定講座であり、厚生労働省の専門実践教育訓練給付金の指定講座でもある。コース履修ではこれらの認定外となるものの、これらと同等の質の高い講座をどこに住んでいる人でも受講できるようになるのは魅力的だ。
講義の座学部分は好きなときにいつでも繰り返し見られるオンデマンドで配信されるので、日本と時差のある海外に住んでいる人でも受講しやすいだろう。演習部分は実機を扱うものも含めてオンラインによる遠隔演習を中心に実施予定だ。
限定人数で正規履修と同様の科目をオンラインで学べる
「スマートエスイー コース履修」は、13科目から8科目を選択履修する。コース履修は6科目を履修することで、修了証が授与されることになる。科目は自由に選択できるが、スマートエスイーでは3つの人材像を設定し、それぞれの履修モデルも用意されているので、参考になるだろう。
「コース履修とは言うものの、それぞれの科目の内容は正規履修と基本的には同じです。そのため、中にはタフに感じる人もいるかもしれませんが、その分しっかりと知識が身に付くはずです」と鷲崎氏は話す。
修了制作はないが、プログラミングの実習もオンラインで行われる。さらに、受講生の自宅などに機器を配布し、それを用いた制御実習なども遠隔で行うというから、かなり本格的だ。
受講条件も「ある程度のプログラミングの知識や経験のある人(言語は問わず)」「IoTシステムやAIに関する興味関心のある人」となっている。現在これらの業務に携わっている人はもちろん、将来携わりたいと考えている人、外部ベンダーと折衝する機会がある人などには、ここで身に付けた知識が大いに役立つに違いない。
オンライン講座でありながら、受講生の定員が50人に絞られている点にも注目したい。「オンラインだからいくらでも増やしていいというものではありません。質問対応やオンライン演習などもあります。質の高い講義・演習を行うためには50人が上限だと考えました」(鷲崎氏)
講義では受講生同士のディスカッションも行われる。オンラインではあっても同期生同士の交流も生まれているそうだ。