褒めるのが苦手な人に欠かせない3つのコツ 「顔褒め」は信頼を勝ち取る最強の武器になる

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「いつ・どこで・何をしたこと」に対しての褒めなのか、内容が具体的でしっかりしていることで、適当におべんちゃらを言っているわけではない、ということを暗に伝えられるのが、時間差・褒めのいいところです。

そのためには「記憶」が大切です。私は記憶力がよいわけではないので、スマホのメモアプリで、人のいいところをメモって記録して、できるだけマネをしています。そんなふうに記録する癖をつくっておくと、時間差・褒めもラクになる。同時に、人のいいところに目がいく習慣がつくので精神衛生上もよく、褒めるのが自然になってくる気がします。まさに、いいこと尽くしです。

ただ、私が最も好きな褒め方は、次に紹介するもの。まだ私もその粋に達していないのですが、あらゆる褒め言葉や褒め技を超越した褒め方、それが……「顔褒め」です。

「言葉」よりも「顔」が効く!

顔褒めは、究極の褒め方だなと思います。たとえば、スタジオで番組収録中、奥のほうで見ているプロデューサーがいます。プロデューサーはその番組でいちばん偉い人ですが、控えめにしている人が多いので、本番中はあまり大声で笑ったり、「最高!」などという言葉をくれたりはしません。

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けれど、ニヤッと口角をあげて、ウンウンうなずいてくれている。声は聞こえないけれど、心で「ええやんか」「めっちゃおもろいやんか」とテレパシーを伝えてくる。もう、なんだか顔自体が「いいね」マークになっているかのような、「いいね顔」をして見守ってくださる方がいるのです。

こちらが気づくかどうかもわからないのに、ちゃんと全力で気持ちを表し続けてくれるその姿は、どんな褒め言葉よりうれしいものです。「あぁ、頑張ってよかった」「次もあの顔が見たいから頑張ろう」と。そして、ちゃんと自分を見てくれている人のことは信頼できると思うものです。そんな本気の「いいね顔」は、ウソやおべんちゃらではなかなかできません。

褒めるときもやはり本気で、言葉だけじゃなく、本心で相手を称える気持ちがいちばん響く、ということなのかもしれません。恋人や家族や仕事仲間に、「好きだ」「最高だ」「愛してる」なんて照れくさくて言えないときは、「いいね顔」を会得し、実践してみてはいかがでしょうか? フェイスブックの「いいね!」を押すより、リアルで相手に「いいね顔」です。

野々村 友紀子 放送作家

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ののむら ゆきこ / Yukiko Nonomura

1974年大阪府生まれ。2丁拳銃、川谷修士の嫁。芸人として活動後、放送作家へ転身。現在はバラエティー番組の企画構成に加え、吉本総合芸能学院(NSC)東京校の講師、アニメやゲームのシナリオ制作をするなど多方面で活躍中。著書に『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』『あの頃の自分にガツンと言いたい』『夫婦喧嘩は買ったらダメ。勝ったらダメ。』(産業編集センター)、『パパになった旦那よ、ママの本音を聞け!』(赤ちゃんとママ社)、『夫が知らない家事リスト』(双葉社)がある。

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