マーケティング・オートメーションで、
効率的に見込み客を獲得する
Eloquaで精度を上げる富士ゼロックスのアプローチ
Eloquaは、リード獲得のためのキャンペーンイベントの段取りも大幅に改善した。富士ゼロックス・シンガポールは、自社のソリューションを紹介するイベント「DocuWorld」を開催しているが、マーケティング部門は開催準備や当日の事務作業に忙殺され、質の高いリードの獲得という本来の目的を十分に果たせていないという不満を抱えていた。Eloquaは、こうした開催作業を自動化。イベント会社に依頼せずに社内スタッフだけでもイベントを開催することが容易になる。イベントの4週間前から、顧客に電子メールのダイレクトメール(DM)を送信して事前登録を促し、登録者へのリマインダーも自動的に送信してくれる。
従来は、約1200人の参加者の90%は事前登録がなく、当日は受付に登録待ちする顧客の長い行列ができるという問題があった。Eloqua導入後の2013年度は事前登録なしの参加者が44%と半減。事前登録者は事前に送信するバーコードをスキャンするだけで受付が済むので、作業が大幅に軽減、スピードアップした。また、従来の郵送によるDMから電子メールによるDMに変更したことでコストも削減。電子メールの場合、開封者もほぼ特定でき、デジタル・ボディ・ランゲージのデータも得やすくなった。さらに、製品購入後のウエルカムメール、購入後アンケート、クロスセル用のメールなども少人数のスタッフで対応。きめ細かなフォローで、顧客エンゲージメントや顧客内シェアの拡大が期待できる。
Eloquaは、マーケティング活動の効果を測定するレポートツールにも大きな力を発揮した。ROI(投資対効果)、電子メールによるキャンペーンの実績など、多くのものが測定できる。コウ氏は「取り組みはすべて測定をして、改善していくことが大事です」と強調する。シンプルなメールがいいのか、「Call to Action」(行動喚起する仕掛け)を入れた方がいいのか。どの立場の人にメールを送るのが効果的か……。効果を測定し、検証することで、マーケティング活動はその精度を高めることができる。