次代を見据えた「システム建築」の魅力 高い鋼構造技術でありながら短工期・低コスト

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

建設業界の将来を見据えた取り組みも積極的に

日鉄エンジニアリングでは現状に甘んじず、将来を見据えた取り組みも積極的に進めている。岩田氏は「BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の導入により、『NSビーナス』で作成した図面を基に、実施設計図、施工図、工作図などの建築生産に直結する図面の生成が行えるようにしていく計画です」と力を込める。まさに、営業から、設計、製造、施工までの建築生産プロセスの連動が強化され、さらなる生産性向上が期待できる。

同社の話を聞くと、建設業界のこれまでの商習慣も変化しつつあることがわかる。システム建築の存在感もますます高まりそうだ。設備投資を行う施主企業にとっても、施工店として携わる地域の建設会社にとっても多くのメリットをもたらすに違いない。

「スタンパッケージ」のパートナー企業として、建設業界の変革に貢献していきたい

藤井産業は、北関東・首都圏および東北を地盤とする電設資材・電気機器商社で、メガソーラーや工場・倉庫などの産業建築物の設計、施工も行う。

藤井産業
常務取締役
建設システム部門統括役員
滝田 敦 氏

同社常務取締役の滝田敦氏は「当社は1970年代にはすでに、日鉄エンジニアリングの『スタンパッケージ』を取り扱い、自社での施工を行ってきました。『スタンパッケージ』を選んだ理由は、新日鉄(当時)ならではの高い商品力です。さらに、お客様への知名度も高く、地元の企業はもとより、東京から拠点を進出されるお客様にも安心して提案できます」と話す。

同社は、各地のスタンパッケージの施工店で構成される「SB会」の関東地区幹事会社であり、滝田氏は会長職も務めている。

同社は東京証券取引所JASDAQに上場している栃木県を代表する1社だが、「SB会」には中小企業も少なくないという。

「経営リソースに限りがある企業でも『NSビーナス』のようなツールを利用することで、スムーズに提案できます。また『SB会』での成功事例の共有や勉強会なども行われており、短期間でノウハウを身に付けることができるのも魅力です」

滝田氏は日鉄エンジニアリングとのさらなるパートナーシップに期待をする。「例えば、将来起こりうる災害などのリスクに対応するために、建物はどうあるべきかといったことは、なかなかSB会の会員だけでは検討できません。日本製鉄グループの研究開発力を頼りにしています。逆に私たちは地域のお客様のニーズをくみ取り、一緒になって新しい商品・サービスを生み出していきたいですね」。