グローバル経営支援セミナー
コロンビア・チリ編 中南米地域経済の現状と展望
― 中南米市場攻略の鍵 存在感増す太平洋同盟の可能性とリスク検証 ―

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中南米市場を深耕する拠点として注目のコロンビア、チリにスポットを当てる「グローバル経営支援セミナー コロンビア・チリ編」が3月6日、東京・千代田区で開かれた。
【共催】
三菱東京UFJ銀行
コロンビア貿易振興機構(PROEXPORT COLOMBIA)
チリ貿易振興局(PROCHILE)
東洋経済新報社
三菱東京UFJ銀行
国際業務部 副部長
神戸 秀彦 氏

開会あいさつで、三菱東京UFJ銀行国際業務部副部長の神戸秀彦氏は、両国について「メキシコ、ペルーとともに開放経済を志向する太平洋同盟の構成国であり、近年、安定的な成長を遂げています」と紹介。

日系企業への金融サービス充実に向けて、ボゴタ、サンチャゴの両拠点を拡充してきた同行の取り組みをアピールした。

【基調講演Ⅰ】
「投資先としてのコロンビアの魅力」

三菱東京UFJ銀行
ニューヨーク支店ボゴタ出張所長
増田 昌弘 氏

三菱東京UFJ銀行ニューヨーク支店ボゴタ出張所長の増田昌弘氏は、コロンビア経済の概要を解説した。人口は、中南米ではブラジル、メキシコに次いで第3位の4715万人で、その53%が30歳未満と若く、中間所得層も増加傾向にある。GDPの内訳は金融・公共サービスなど内需部門が強く、外的影響を受けにくい構造。輸出の6割を占める石油、石炭などの資源も豊富で、未開発資源が多いのも魅力だ。太平洋同盟の一員として開放経済政策を採用し、日本と交渉中のEPA(経済連携協定)も期待される。

同国の特徴は「"安定性"がキーワード」だ。財政は、財政規律を厳守して2011年から投資適格の格付けを維持する。経済も、中南米に目立つハイパーインフレの経験がなく、過去10年のインフレ率は5%前後と中南米諸国の中では低位で推移する。GDPも「急成長を追わずに4~5%台の安定成長を続け、カントリーリスクは小さい」という。政治面も民主主義、三権分立、テクノクラシーといった基盤が確立されている。治安も政府の積極的な政策により、ボゴタなど主要都市で大幅に改善した。課題は国内交通だが「政府もインフラ整備を進めており、進展すれば、投資先としての魅力はさらに増すでしょう」と語った。

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