来るべき多文化共生社会の担い手を
育成する、国際学部の挑戦。 【国籍や民族を越えて多様性を認め合える「真のグローバル化」へ】
龍谷大学

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社会のあらゆる面でグローバル化が進み、人の価値観や生き方が多様化する中で、異文化を受容し、多文化共生社会の実現を担うことができる人材が求められている。このような社会的要請に応えるため、龍谷大学は既存の国際文化学部を国際都市・京都にある深草キャンパスに移転、改組転換し、新たに国際学部を開設する予定だ。同学部の教学的特徴、そして人材育成像とは。

国際学部への改組転換で深草キャンパスを基点に
全学的な国際化を推進

龍谷大学は、2020年の将来像のひとつとして「多文化共生キャンパス」の実現を目指し、全学的な教学改革に取り組んでいる。その一環として、2015年4月に瀬田キャンパス(滋賀県大津市)にある国際文化学部を深草キャンパス(京都市伏見区)に移転し、同学部の改組転換を行う予定だ。国際学部に生まれ変わり、「グローバルスタディーズ学科」と「国際文化学科」の1学部2学科体制になる。次代を担う学生に必要なグローバルマインドは、世界で活躍するためにはもちろん、日本国内においても日常的に求められる素養だ。あらゆる場面でグローバル化が進む社会情勢や学生のニーズに対応するため、これまで国際文化学部として蓄積してきた教育・研究資源を活かしながら、より発展させた教学展開を図る。座学だけではなく、さまざまな「実践機会」を通して異文化を体感できる新たなカリキュラムを提供。確かな知識に裏付けられた異文化理解力や他者に対する共感力を備え、国や文化を越えて積極的にコミュニケーションを図り、自分の考えを相手に分かりやすく伝えられる真の国際人を育む。

国際学部は、多文化共生の実現に向け、龍谷大学全体の国際化を牽引する推進母体としての役割も担う。国際学部の所属教員は約4割が外国籍となる。また、同学部の開設によって、深草キャンパスの留学生数は500人を超える。これにより日常的に多様な価値観が共存する環境が構築され、その中で学生は自らのアイデンティティの確立と他者を理解し思いやる力を養っていく。多文化共生を支えるハード面では、留学生と日本人学生が共同生活を送る「りゅうこく国際ハウス」の開設に加え、新1号館(仮称)の建設も進行中だ。新1号館(仮称)には、国際教育を推進し留学を支援する「グローバル教育推進センター(仮称)」や、学生たちの主体的な言語学習を支援するための自律型言語学修支援施設、さまざまな学部の学生や留学生・教職員が、英語や他言語による交流を積極的に行うスペースの設置などが計画されている。

「多文化共生」をテーマにした新キャンパスで、人文・社会科学系6学部の学生が専門の垣根や国境・民族を越えて活発に交流し、豊かな国際性と確固たる自律性を育んでいく。

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