社員が語る「SB C&S」が成長し続ける秘訣 「変わるたびに強くなる会社」を掲げる理由
CASE1 新規事業の生み出し方とは?
「SB C&S」のスローガンである「『変化』を『進化』に。」を体感し、自らも体現している1人がICT事業本部の門内充氏だ。2005年に新卒で入社した門内氏は、主にマーケティング畑を歩んできたが、時代のニーズに応えるにはネット戦略が重要だと気づく。
「弊社は全国1万社の販売パートナーおよび、4000社のメーカーのハブとして、ICT流通事業を展開しています。ICT製品は日進月歩の勢いで進化していますが、最先端のテクノロジーがすぐに世の中の理解を得られるわけではありません。『どうやって広めればいいのか』というご相談をパートナー・メーカー各社から多くいただくようになり、デジタルマーケティングの必要性を痛感するようになりました」
同社が取り扱うIT製品・サービスの最新情報を紹介する「IT-EXchange」というサイトがある。門内氏は2019年7月、このサイトを大幅にリニューアルさせ、つねに変化するITのトレンド情報や、先進技術の解説などのコンテンツを充実させた。
今や40万点以上にまで膨らんだ製品情報へすぐにアクセスできる仕組みを整備した意味は大きい。拡大を続けるICT市場で圧倒的なプレゼンスを発揮している要因の1つであることは間違いないだろう。
門内氏の元に、各メーカーからの相談がさらに増えたのは必然ともいえる。その中で、門内氏が着目したのはCAD(コンピューター利用設計システム)。他のICT製品と組み合わせることで価値向上が図れることを見いだした。ドローンの活用で、従来は数名がかりで何時間もかかっていた測量業務がパイロット1名・数十分で完了したり、AR(拡張現実)を活用して建築の設計図面を実寸大・立体視できたりといった具合だ。
結果、門内氏はCAD&ドローン事業推進課も兼務することになった。ちなみにCAD関連ビジネスは、スタートから3年間で売り上げを20倍以上に伸ばしている。時代の「変化」に合わせて対応を「進化」させる同社の強さと、アイデアと行動力で社員が自ら活躍のフィールドを広げられる懐の深さを表しているといえよう。
「つねに新たな挑戦ができるので、社内にいながら転職しているかのようなフレッシュな気持ちを保てるのも弊社の特長です。ネット検索しても出てこない出来たてほやほやの最先端テクノロジーに触れながらステップアップしたい人などには、ぴったりの環境でしょう」
CASE2 ビジネスパーソンとしての総合力が磨かれるワケ
グループの創業事業である、IT製品の流通ビジネスを継承している同社の「進化」の1つが、本気でものづくりに取り組むようになったことだろう。
意外と知られていないが、モバイルのためのオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」を展開しているのも同社だ。スマートフォン用として特化したワイヤレスイヤホンは、国内外の賞を受賞するなど、高い評価を得ている。
これらの開発を担当したのが、コンシューマ事業本部の小宮義徳氏。大手電機メーカーで携帯電話開発のエンジニアだったが、コンシューマー向けの商品開発をするために転職。自社のワイヤレスイヤホンを使用する人を街中で見かけるたびに達成感と喜びを感じているという。一方、想像していた以上にビジネスパーソンとして成長できる会社であることに驚いたとも明かす。
「ただ高品質な製品を生み出すだけでよいというわけはなく、ビジネスとして成立するかどうかが問われます。そのため、時代のニーズに合致していなければなりませんし、社内を説得する必要もあります。従来ないものを提示されれば誰もが戸惑いますし、すぐに納得が得られる製品は平凡です。『この製品が世の中に普及したら、こんな価値が生まれる』と社内にも伝える情熱が必要なんです」
最先端テクノロジーを取り入れるため海外企業と折衝することもあり、あらゆる方向でのビジネス感覚が求められるという。それまで意識したこともなかった英語の契約書にも詳しくなった。
「ものづくりにはコツコツ取り組むイメージがありますが、弊社ではビジネス感覚も磨かれます。転職して5年、どこでも何でもできるという自信がつきました。ビジネスパーソンとしての総合的な力を身に付け、個人としての価値を向上させたいという意欲がある人にぴったりの会社だと思います」