何かにつけ不確実性の高い現代。一生安泰の仕事も、未来永劫つぶれない企業も存在しない。自分の仕事に明日があるのか――それをつねに考えておかないといけない時代だ。 この連載では、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談を募集。外資系金融、コンサル、ライブドア、企業再生コンサルなどを渡り歩き、数多くの業界やスタートアップに精通する塩野誠・経営共創基盤(IGPI)パートナーに、実践的なアドバイスをしてもらう。
好きなことを思う存分やってください
白い花をつけた梅の枝が音もなく空に伸び、辺りに沈丁花の香る昨今ですが、皆様お元気でしょうか? 筆者は寒いのにも暑いにも耐久性が低いので、早く梅から桃から桜に変わって、ぽかぽかと暖かくなってほしいのですが、戦闘力を半減させるクリティカルな花粉の到来に、今からおびえています。何と言っても花粉症は、シリアスなビジネスの現場で、どんなにいいことを言っても、鼻水が出る、という圧倒的なファクトの前に、すべてをゼロベースに持っていくパワーを内包しています。
そんなビジネスの現場でのファクトの重要性を認識した昨今ですが、今回は大学がまったく楽しくなく、教養も深められないという大学生の方から、大学では好きなことを思う存分やってから就職のことを考えてはダメなのか?というご質問です。
今回も結論から申し上げます。好きなことを思う存分やってください、就職なんて、そのときになってから考えれば大丈夫です。というと話が終わってしまいますので、少しだけ質問者の方の未来に待っている事象を、ご説明させていただきます。
そういえば、先日、グローバル企業の経営者の採用を行っているイケメンヘッドハンターから、「あの連載の質問って塩野さんが考えてるんでしょ? 大変だねー」と言われたのですが、なんと今のところ一度もヤラセはなく、質問の在庫がたまっている状況です。
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