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本稿でも触れている「チーム力」を発揮し、イノベーションを起こすために組織はどうあるべきか-。いちはやく変化を受け入れ、組織に変革をもたらした最新事例をお伝えしながら、同じ課題を共有するリーダーとともに、成果に結びつける方法について考えます。
イノベーションは多様な人材のチームワークから起きる
日本企業が今、大きな転換期を迎えている。
日本法人代表取締役社長
スチュアート・ハリントン
「高度経済成長期の大量生産の時代が終わり、一人ひとりのお客様が期待するスピードで、新しい顧客体験を提供しなければならなくなっています。ところが、日本の企業は依然として過去の成功体験を忘れられず、サイロ化された組織になっているところが少なくありません」と指摘するのは、アトラシアン日本法人代表取締役社長のスチュアート・ハリントン氏だ。
同社はオーストラリア発のソフトウェア開発企業で、グローバルに4000人以上の従業員を擁し、製品のユーザーは全世界で15万社以上にのぼる。『フォーチュン500』企業の80%以上がアトラシアン製品を利用しており、日本でも大手企業を中心に導入が進んでいる。
同社では、ワークフローに従ってタスクや課題を管理するための「Jira」シリーズをはじめ、付箋感覚でタスクを管理する「Trello」、ドキュメントの作成やディスカッションを1カ所で行える「Confluence」ほか、開発者向け、サポートデスク向け、インシデント管理など、15の製品を開発・提供している。
「いずれの製品も、チームの作業を可視化し、共同で議論し、タスクを完遂させることで、チームのポテンシャルを最大限に引き出すことを主眼に開発されています。なぜなら私たちは、1人のスーパースターの偉業の背後には、必ずアイデアの実現に関わったチームの存在があり、イノベーションもチームから起こると考えているからです」とハリントン氏は紹介する。
「心理的安全性」を確保することにより、新しい意見やアイデアが出てくる
最近になって、日本企業の中にも「チーム力」、さらに多様性を重視するところが増えている。
「プロジェクトに『新人も入れよう』『時短勤務の人も入れよう』とするのはいいのですが、それだけで新しいアイデアやイノベーションが生まれるわけではありません。というのも、せっかく多様な社員をプロジェクトチームに入れても、安心して発言できないようでは活発な情報共有やコミュニケーションは発生しないからです」とハリントン氏は話す。
さすがに「お前が意見するには10年早い」とまで言うベテラン社員はいないかもしれないが、「それはリスクがありすぎる」「何かあったら誰が責任を取るのか」と言われることはあるかもしれない。そうなると何も言えなくなってしまうだろう。
「イノベーションは異なる意見や摩擦から生まれます。積極的に受け入れるべきです。さらにここで重要なのは『失敗』をオープンにし、それを歓迎する風土をつくることです」
イノベーションは挑戦と失敗の連続から生まれるものだからだ。失敗したことを責められるのではなく、それを包み隠さずにオープンに共有できることが大切だという。
「間違ってもいい、失敗してもいいという『心理的安全性』を確保することにより、多様性のある視点や考え方から生まれたアイデアや意見が出てきます。上司だって間違えていいのです。私もよく、部下から間違いを指摘されますよ。上司も部下もそれが自由に言えることが大切なのです」とハリントン氏は笑う。
経営者が率先してDXを実践できるカルチャー醸成に取り組むべき
市場の変化は激しく、商品サイクルは加速している。ユーザーは商品の機能よりも商品によって得られる経験に価値を見いだすようになっている。技術ありきではなく、ユーザー体験を実現するために技術を活用するという、これまでとは別のアプローチが求められているのだ。
「大切なのは、アイデアをプロトタイプ化し、スピーディーなサイクルで繰り返して商品やサービスの完成に導く『デザイン思考』です。しかし、デザイン思考だけ取り入れても、実際にサービスを生み出し、リリースするところまで行き着くのは難しい。小さくサービスをつくって試し、お客様からのフィードバックを基にアジャイルに変更していく必要があります」とハリントン氏は語る。
「アジャイル」というとソフトウェア開発をイメージするかもしれないが、最近ではセールスやマーケティング、さらには人事など、ビジネスのさまざまな場面で「アジャイル」の手法が活用されているという。
「当社の『Jira』をはじめとする製品群は『アジャイル開発』や、アジリティーの高い仕事の進め方を支援するものです」
当然のことながら、アトラシアンでは世界に広がる4000人のスタッフたちが自社のツールを使ってコミュニケーションをし、膨大な数のプロジェクトを進めている。
「お客様の情報はもちろんのこと、ミーティングで発言された内容、アイデア、意見、プロジェクトの進捗や担当などがすべてオープンに共有されています」
このため、引き継ぎなどの際にも簡単に現状を把握できるわけだ。しかし、「DXの実践に向けて、まずはツールやテクノロジーを導入しようという議論になりがちですが、ツールはあくまでも変革を補完するための道具にすぎません」とハリントン氏は指摘する。「DXとはテクノロジーのことではなく、不確実性の高い時代に対応するために企業文化や風土を含めて企業全体を変えていく取り組みです。当社では、企業カルチャーを変える方法についても、ガイダンスと実践ワークショップを『Team Playbook』として無償で提供しています。課題を抱える皆様に、ぜひご活用いただきたいです」。
ハリントン氏も自ら経営者という立場から、日本企業がDXを実践できるカルチャーを醸成するためには経営者自身の意識改革が必要だと指摘する。トップ自らが、社員の誰もが安心して思い切り力を発揮できる環境を整えることができるかどうかが、今後の企業の生き残りのカギを握っていると言えるだろう。
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本稿でも触れている「チーム力」を発揮し、イノベーションを起こすために組織はどうあるべきか-。いちはやく変化を受け入れ、組織に変革をもたらした最新事例をお伝えしながら、同じ課題を共有するリーダーとともに、成果に結びつける方法について考えます。
