企業のDXを推進する「Origami Network」 スマホ決済機能をオープン化して無償提供

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新しい概念の金融プラットフォーム「Origami Network」を発表

多くの企業にとって、AIやIoTなどのデジタル技術、ビッグデータなどの活用が必須になりつつある。DX(デジタル・トランスフォーメーション)も、一部の先進的な企業だけでなく、あらゆる企業にとって重要なテーマになっている。

一方で、経営リソースの限られた企業が、これらを実現しようとすると課題も多い。投資コストの問題に加え、データの取得や分析などに精通した人材の不足なども挙げられるだろう。

最近になって、このような課題の解決につながる新たなサービスが誕生し注目を集めている。スマホ決済サービスを提供するOrigami(以下、オリガミ)が発表した新しい金融プラットフォーム「Origami Network」だ。

「Origami Network」は、決済を入口に企業が主役のDXを可能とするオープンな金融ネットワークで、同社が2019年9月27日に開催した「Origami Conference 2019」にて発表を行った。そのときすでに、すかいらーく、第一生命、フジテレビ、吉野家など日本の主要業種を代表する企業14社の賛同を得て始動したということも大きなインパクトを与えた。

「Origami Network」の大きな特長は、決済のテクノロジー、セキュリティー、加盟店網、金融機関口座等との接続をオープンかつ無償で提供することだ。

代表取締役社長 康井 義貴

株式会社Origami代表取締役社長の康井義貴氏は「『Origami Network』を利用すれば、各企業は自社の決済サービス・データ利活用を迅速・低コスト・安全に実現できる」と紹介する。これらの基盤や機能、セキュリティーなどを一から構築しようとすれば大きなコストと専門知識が必要となるが、「Origami Network」はそのハードルを大幅に引き下げるものといえる。

スマホ決済の老舗が「オープン化」を打ち出した意義

オリガミは12年に設立、15年からスマホ決済サービスの提供を開始した草分け的企業だ。そのオリガミが今、「Origami Network」という新しい概念を打ち出した理由はどこにあるのか。康井氏は次のように答える。「自社のアプリ開発やそれに伴うデータの収集・分析の目的はお客様との接点を強化し、自社のビジネスを成長させることであるはずです。ところが実情を見ると、自社アプリ開発にとどまってしまい、本来の目的であるビジネスの強化にまで至っていないケースも少なくありません」。

康井氏はさらに「わが社もビッグデータを活用せよ」と部下に指示するような経営者の意識にも警鐘を鳴らす。

「例えば、イベント会場の来場者などのデータを集めたとして、それをどのように有効活用すれば良いのか迷っている企業も多いと思います。大切なのは自社がどのような方向に進もうとしているのか、そのためにどのようなお客様にどのようなアプローチをすべきなのかを考え、実行していくことです」

決済機能を備えた自社アプリの開発はその大きな助けになるだろう。さらに「Origami Network」なら、無償で利用できる決済機能だけでなく、今後は、データ分析、顧客管理などのCRM機能を備えた技術基盤を活用できるので、企業は顧客との接点強化という本来の業務に注力できるわけだ。

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