「ライオン・キング」に学ぶ理想の親子関係

佐藤二朗氏「私が父親としてできるのは…」

ビジネスの成功だけが、豊かな暮らしをもたらすわけではない。親・妻・子どもをはじめ、人生には「家族」の存在が欠かせない。ただ、そのありようは日々変化している。どうすれば良好なコミュニケーションを取り、理想的な関係を築けるのか。答えを見つけることは簡単なことではないが、今年「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」を受賞した、俳優の佐藤二朗氏とともに、少しずつひもといていきたい。

親、とりわけ父親のあり方が、改めて問われている。博報堂生活総合研究所の生活定点調査によると、「昔に比べて子供に対する父親の力は落ちたと思う」と答えた割合は45.5%と、20年前より17.9%低下。子どもを対象にした調査でも、ここ20年で、母親を尊敬する割合が父親のそれを逆転した。家族の価値観が変わる中、時代の移ろいとともに、「父親像」も変化してきているのだ。

子どもの将来を左右する過度な影響は与えたくない

小学生の息子を持つ、俳優の佐藤二朗氏は今年、すてきなお父さんに贈られる「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」を受賞した。

佐藤二朗
1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家。自身のツイッターの投稿をまとめた著書『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)のほか、2020年には原作・脚本・監督を務めた映画『はるヲうるひと』が公開予定。ディズニー映画『ライオン・キング』では、主人公の親友プンバァの日本語吹き替えを担当

「私なんかがいただけるなんて、今でも不思議な気がします。ベストもベターも、ファーザーとしてまだわからないことだらけなので。愛する気持ちは百点満点だと思っていますが、父親としては……55点くらいかなぁ。つい甘やかしてしまって、妻からよく怒られています」

息子には自身の仕事内容について、積極的に伝えていないという佐藤氏。

「『たまたま人前に出る仕事だから街で声をかけられることもあるけど、たくさんある職業のうちの1つにすぎないんだよ』としか。変に影響を与えて、息子の将来の選択肢を狭めたくないんです」

それでも、携わった映画を家族で見に行くことはあるという。ディズニー映画『ライオン・キング』もその1つ。佐藤氏が、主人公の親友プンバァの日本語吹き替えを担当した作品だ。

「吹き替えは、僕が芝居をしているんだけど、姿は出てこない。個人的にとてもありがたいオファーでした。何より映画が面白い」

今夏に公開された『ライオン・キング』は、サバンナに生きるライオンの親子を中心に、主人公のシンバが王となる自らの運命に立ち向かう物語だ。1994年に公開されたアニメーション映画が新しく生まれ変わり、本物と見まがうフルCGの“超実写版”として登場し、あまりのリアルさに大きな反響を呼んだ。

「そよぐ風、波打つ海、木々からこぼれ落ちる光といったものまで、全部CG。超実写版なんです。とにかく。ライオンやイボイノシシも本物にしか見えないのに、人の言葉をしゃべっている。ちょっと不思議な体験でしたね。息子も大喜びでした」

決して無理強いはせず、“思い”はきちんと伝える

佐藤氏が『ライオン・キング』を高評価する理由は、ストーリーにもある。映画のテーマは、生けるすべての動物は相関関係にあるという「サークル・オブ・ライフ(生命の環)」という考え方。動物たちの王国をつかさどる父ムファサは、やがて王国を継ぐことになる息子のシンバに、言葉や行動でその真実を伝えていく。

このテーマは、人間社会にも当てはまる。人種や文化、生い立ちなど、さまざまな違いがある一方で、一人ひとりが独立した存在でありつつも、互いにつながっている。

「私が父親としてできるのは、きっかけを与えることだけです。息子がどう考えるのか、何に感動するのかは彼の自由です。私は富士山やナゴヤ球場を見て感動したので、息子にも見せたのですが、ノーリアクションでしたし。それも自由。でも、伝えたいことは積極的に提供したいですよね。

『サークル・オブ・ライフ』という考え方も、まさにそれでしたし、ムファサとシンバの親子関係にも温かいものを感じました。息子は、葉っぱに乗っているてんとう虫の様子に心を奪われるかもしれないし、名曲ぞろいの音楽に感動するかもしれない。とにかく感動の可能性がたくさん詰まっている作品だったからこそ、『息子と一緒に見たい』と強く思ったんです」

「私が父親としてできるのは、きっかけを与えることだけです」と語る佐藤氏

決して無理強いはせず、大事な“思い”はきちんと伝える。『ライオン・キング』に登場する親子にも見られたようなこのような関係性が、今の時代には求められているのかもしれない。

『ライオン・キング』は早くも12月4日に、「MovieNEX」で発売される。ブルーレイとDVDの2枚組に加え、インターネット経由でPCやタブレット、スマホでの本編視聴デジタルコピーも付与される、ディズニー独自のパッケージだ。リビングやお風呂でゆったりと見るもよし、ちょっとした移動中や待ち時間に見るもよし。時間や場所を選ばず楽しめる。

「国を超え、長きにわたって愛されてきたことからもわかるように、誰もが感動する物語。家族で楽しめる王道中の王道で、間違いないと思います」

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