創立380年の龍谷大学に「先端理工学部」誕生 社会が求める「先端」人材を新学部で育成

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安田 アクティブラーニングを促進するには、そのための「場」やインフラも必要です。それについてはいかがでしょうか。

松木平 本学は関西の私立大学でも有数の無線LAN環境を整備しています。さらに先端理工学部では全学生がノートパソコンを所有し、学内のあらゆる場所で学べるようにします。そのため随所に自習スペース「スポット」や、グループワークなどに使えるオープンスペース「サテライト」も設置しました。加えて”Science, Technology, Engineering, Art and Mathematics”のための「STEAM版コモンズ」も設置する計画です。3Dプリンターやレーザー加工機などの工作・計測機器を配備し、学生の自主的なものづくりやプロジェクト活動を促すとともに、地域に開放し、産学協同での活動に活用することも想定しています。

安田 こうした多彩な学びの環境を実現できるのは、総合大学ならではの強みですね。専門や学年の垣根を越えて一緒に活動する中で新しいアイデアを生み出す経験をしたり、多様な人とチームで課題を解決する力を培い、人間的にも成長します。実社会ではこうした力も欠かせません。すばらしい環境が整っていることがよくわかりました。

多様な分野の「先端」で活躍する理工系人材を育成

安田 先端理工学部ではどのような人材を育てていくのでしょうか。新学部に「先端」を冠した思いとともに聞かせてください。

松木平 先端理工学部の考える「先端」とは、1人の世界トップを育てることではありません。重視するのは、一人ひとりが得意な分野で自分の力を発揮し、「一歩前に出る」こと。そんなそれぞれの分野の先端で活躍する人材を育てたいと考えています。こうした思いの根本には、「誰一人として取り残さない」という考え方があります。これは本学の起源である仏教の「摂取不捨」という教えに通じるものです。

安田 まさに龍谷大学にしかできない「先端」教育ですね。とりわけ理工系人材には、大学で学んだことを社会でどう生かすかが問われます。確固とした理念の下、思い切ったカリキュラムを導入し、総合大学としての利点も生かしてインフラも充実させている。そんな新学部から巣立った人材が将来、社会でどう活躍するのか、期待が膨らみます。

松木平 高い専門性と広い視野を備えて社会のあらゆる分野でリーダーシップを発揮し、国連が定めた持続可能な開発目標「SDGs」をはじめ世界が直面する課題を解決し、次代の社会に貢献する。そんな人材を育成する学部を目指します。

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龍谷大学
龍谷大学先端理工学部(2020年4月開設)