東京理科大「先進工学部」は何が先進なのか? 工学×デザイン思考で生み出すイノベーション

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基礎工学部 学部長
向後 保雄
多くの優秀な理系人材を社会に送り出している東京理科大学。その一翼を担ってきた「基礎工学部」が2021年度より新たに「先進工学部」に生まれ変わる。学部の教育理念である「旧来の考え方にとらわれない、学際的な科学技術の創造」をいかに発展させていくのか。東京理科大学基礎工学部 向後保雄学部長に話を聞いた。

2021年4月、東京理科大学は「基礎工学部」を「先進工学部」と名称変更し、新たなスタートを切る。先進工学部は数学・物理学・化学・生物学などの「基礎科学領域」と、電子工学・材料工学・生物工学・機械工学・情報工学などの「先進工学領域」を組み合わせ、さらに今、世界的に注目されている思考方法である「デザイン思考」を教育に導入し、「世界を変えるイノベーションを起こすこと」を学びの特徴とする。また、これまで基礎工学部では1年次のみ北海道の長万部キャンパスで学んでいたが、先進工学部では、4年次までの教育をすべて東京・葛飾キャンパスに集約させる方針だ。今回の学部改革の狙いについて、同大基礎工学部 向後保雄学部長は次のように語る。

「問題が複雑化し、1つの切り口だけでは課題を解決できない世の中になった今、目的達成のためには、それに必要な学問を組み合わせて、新たな学問領域をつくることで出口志向にも対応できると考えています。このような時代だからこそ、分野横断的に学問に取り組む必要があるのです。もともと基礎工学部は、そうした対応ができる人材を育成するためにつくられたのですが、さらにメディカルやロボティックス、ナノデバイスといった新たに登場した学問領域にも対応するために、学部を強化・発展させる形で、先進工学部が生まれることになったのです」

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