有料会員登録 東洋経済オンラインとは

BI&CPM:Board Intelligenceフォーラム2019 統合事業計画で実現する経営管理高度化

AD
  • セミナーレポート 制作:東洋経済ブランドスタジオ
経営管理を進化させる、統合事業計画(IBP)立案と、企業業績管理(EPM)の実現に向け、その指標となるデータを収集・活用するファイナンス部門にデジタル変革が求められている。東京・中央区で開催された「Board Intelligenceフォーラム2019 『デジタル変革』の要 統合事業計画(IBP)で実現する経営管理の更なる高度化と成長機会の創造」では、デジタル変革、EPMに関する専門家の知見のほか、業績管理に必要なビジネスインテリジェンス(BI)、アナリティクスなど、さまざまな機能をワンプラットフォームで提供するBoard社のクラウドツールキットを紹介。Board導入企業からの事例紹介もあり、経営管理高度化の道筋を探った。
主催:Board Japan
協賛:アカウンティング アドバイザリー、NTTデータ グローバルソリューションズ、NTTデータ ニューソン、KPMGコンサルティング、ジール、日本ラッド、ハイテクシステム
メディアスポンサー:ITメディア、一般社団法人日本CFO協会、東洋経済新報社

オープニング
Board EPM&BIと日本企業へのメッセージ

Board インターナショナル
最高経営責任者(CEO)
ジョバンニ・グロッシ氏

Board インターナショナルのジョバンニ・グロッシ氏は、「私どものソフトウェアは、Coca-Cola、H&M、RICOHヨーロッパをはじめ、世界中のさまざまな企業規模の顧客3000社超に利用されている」と強調。「日本でのプレゼンスを高めるため、経験豊富なカントリーマネジャーを中心に新たなチームを結成し、国内プレーヤーと連携を強化していく」と述べた。

特別講演
デジタルトランスフォーメーション推進における経営者の役割と意思決定支援の必要性

KPMGコンサルティング
代表取締役社長 兼
CEO
宮原 正弘氏

KPMGコンサルティングの宮原正弘氏は、同社の「グローバルCEO調査2019」の結果から見えた、日本企業のデジタル変革(DX)の遅れを指摘。RPAによる自動化など短期的に効果が見えやすい投資に傾きがちな日本企業は、経営情報が限定されており、最適な意思決定が妨げられているとして、人材確保、トップのリード、長期視点、レガシーシステムの抜本的見直し、などによるDX推進を訴えた。

経営管理は、サイロ化された社内データを一元管理して、収集のスピードアップを図るとともに、社内の財務・非財務情報のほか、人口動態、SNSなどの社外データも取り込み、拡充されたデータで将来予測を強化、経営意思決定を支援することが求められる。同調査では、7割超のCEOが、データの示唆と、自らの経験や直感が異なったとき、後者を優先したことがあると回答しているが、「バイアスのない、質の高いデータを使って信頼性を高めれば、経営意思決定は改善する」と語った。

テクノロジ講演
Board製品戦略:Why you need Board11, Debut Board11
真の全社統合を実現するストーリーと情報基盤

Board インターナショナル
最高技術責任者(CTO)
ピエトロ・フェラーリ氏

Board インターナショナルのピエトロ・フェラーリ氏は、プロセス効率化に使われてきたITの新たな役割として、経営意思決定支援で「真の価値」を創出することを提案した。企業は、規模が大きくなると、部門ごとに情報がサイロ化され、同一であるはずのデータに複数の異なる数値が存在するなどして、信頼性が失われる。この問題に対して「さまざまな機能を統合した、オールインワンの意思決定プラットフォームを提供することがBoardのビジョン」と訴えた。

最新の「Board11」は、ブラウザー上で動き、PC、スマホを問わず、あらゆる端末に対応。「M&Aで外部技術を取り込むのではなく、スタートから社内リソースを使って構築したシステムのため、各機能が有機的につながっている強みがある」と説明した。

予算策定シーンのデモでは、数字を修正すると、影響を受けるほかの項目にも即座に反映されることや、詳細を見たい項目のドリルダウン、チャット形式でコラボレーションの機能を実演し、サイロとなりがちな企業システム環境でもBoardが利用者ビューをつなぎ合わせ情報の一元化とプロセス効率化に貢献することを説明した。

EPM講演
CFOがFORECASTを重視する理由
グローバルCFOが重視するフォーキャスティングと、そのオペレーション

Board インターナショナル
最高財務責任者(CFO)
アンドレア・デ・グレネト氏

Board インターナショナルのアンドレア・デ・グレネト氏は、CFOの役割は、財務指標を把握して事業部門を支援する役割から、ビジネスをコンサルティングするパートナーとして経営意思決定に関与する戦略的役割に変わったと指摘。CFOが会社の変化を促すには「過去の実績から将来を助言することが必要」で、そのためには、財務視点での情報把握に加えて、事業部門視点での非財務情報の理解と、活用の必要があると語った。

しかし、Board社調査では、適切にデータを活用できているCFOは22%にとどまり、80%超が優れたITツールが必要と感じている。デジタル変革時代のCFOは、多数のスプレッドシートが行き交う情報共有のやり方を改め、データ収集プロセスの自動化を推進。さらに、バラバラな計画を統合事業計画(IBP)にまとめ、経営層へのリポートは、インタラクティブかつリアルタイムに経営メンバーが求めるデータを提供できるデジタルボードルームに移行すべきと提案した。そして、Boardの統合プラットフォームの機能を使った、デジタルボードルーム、IBPのプロセスについてもデモンストレーションを披露した。

事例講演
ビジネスシナリオを支えるBoard
年計・月次推定の計画立案

ニッセイ
経営企画部
ITアドバイザー
吉田 鋭一氏

ニッセイの吉田鋭一氏は、Boardの活用事例を紹介した。同社は、2015~16年にかけて基幹システムにSAPを導入。その予実管理に使う、年度の販売計画、月次利益推定時の販売計画を品目別に立案する必要があり、Boardを採用した。販売品目は標準品だけでも17万品目あり、加えて特注品も扱う。品目中分類ごとの計画からさらに品目ごとの計画に展開する作業はスプレッドシートを使ってできるものではなく、Board上で中分類の計画を按分して品目別計画を策定することで、SAPの稼働にこぎ着けた。

SAP導入後、限られた時間内で質の高い計画作成ができているのはBoardのおかげだという。しかしながら、計画立案の精度にはまだまだ改善の余地があり、変更に伴うコストのロスを抑えることは可能だとし、今後はBoardの予測機能を使った計画精度向上にも取り組みたいとしている。「AIの進化などを考えると、今こそ企業は予測能力を身に付ける必要があると思う。データに基づく業務プロセスの改善を進めていきたい」と語った。

クロージング
デジタル時代のEPM
~求められる経営情報とその拡張

日本CFO協会
主任研究委員
アカウンティング アドバイザリー マネージングディレクター/公認会計士
櫻田 修一氏

アカウンティング アドバイザリーの櫻田修一氏は、多くの日本企業が連結経営管理プロセスに問題を抱えていることを示す日本CFO協会の調査を紹介。経営管理を改善するポイントとして、業績管理プロセスを会社・事業・部門または個人の3つのレベルで考えることや、経営情報を拡張し、統合・標準化することを挙げた。

具体的には、経営意思決定を「現在の先行指標からの冷徹な将来予測と目標・計画との乖離を埋めるためのもの」と定義して、財務情報などの成果指標だけでなく、先行指標も重視。社内の財務・非財務情報に加え、市場・潜在顧客、社会・経済・環境、外部人材などの外部情報の収集・活用を促した。

日本企業の情報・組織の分断問題に対しては、CFO直下に経営企画、経理財務、そして事業企画の融合組織を事業部や子会社に設置することと、理想的には情報基盤としての基幹システムのグループ全体での統合が望ましいが、基幹システム統合は難易度が高く、導入期間も長期化、コストも増大するため「経営管理プロセスの改善を早期に推し進めるためにはBoardのようなツールで、まずデータの統合を実現する必要がある」と語った。