デジタル変革を成功させるデータドリブン経営 データ主導型経営・組織改革の本質

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経理・財務、人事をはじめとする社内外のさまざまなデータを経営判断に役立てる「データドリブン(駆動)経営」に取り組む企業が増えている。東京・港区で開かれた「デジタル変革を成功させる『データドリブン経営』経営・事業部門・IT部門の『三位一体』で進めるデータ主導型経営・組織改革の本質」では、サイロ化された組織に散在した状態になっている社内のデータを集約し、会社の状況をリアルタイムで見える化することで、経営判断力、業務力を高めるという切り口から、デジタル変革を進める先進企業の取り組み事例、それを実現するためのITツールが紹介された。
主催:東洋経済新報社
協賛:Domo

オープニング

Domo
マネージングディレクター
ディスクリート製造
サプライチェーン、オートモーティブ担当
アジアパシフィック・日本地域COO
ジョン クラーク氏

Domoのジョン クラーク氏は、日系自動車部品メーカー北米法人を経営する中で、ビジネス管理プラットフォームの「Domo」と出会い「これが探していたデータドリブン経営ツールだと思った」と語った。ビジネス変革へ、攻めのIT投資を始めた日本企業は、その厳格な製造コスト管理と同様に、IT投資もROIを測り、事業環境や技術の急速な変化を踏まえ、数年先でなく、今日から変化を起こしてほしいと述べた。

基調講演
A SUSTAINABLE FUTURE
-テクノロジーで、新しい豊かさへ。-
~真のIT化を実現する経営・IT・事業部門の「三位一体」改革と組織について~

ヤンマー
取締役
ビジネスシステム部
部長
矢島 孝應氏

ヤンマーの矢島孝應氏は、データ重視で、経営、顧客サービスを変革する取り組みを紹介した。2012年の創業100周年を機に、同社は、スタイリッシュなデザインのトラクターなど、感動を与えるブランドづくりのプロジェクトを開始。IT部門は、従来のプロセス管理に加え、データ重視による経営判断力の強化を、経営、現場と一体で進めてきた。情報管理は、経営が必要とするデータを全社管理として、それ以外の事業に使う情報は各事業・地域責任者が管理、IT部門が管理技術・基盤を提供するという分担で、それぞれの役割を定義した。

また、顧客サービス向上のため、ITによる農作業効率化にも挑戦。コンバインで稲を刈り取る際に、IoTで収集した収穫量や位置データを分析、作業効率や収穫量向上のヒントを探る仕組みも構築した。ただ、こうしたデジタル変革はまだ採算化が難しいため、同社は、世界人口増で食糧難が予想される未来を切り開くミッション「A SUSTAINABLE FUTURE(持続可能な未来)」を制定。「プロセス、データ重視に、ミッション重視を加えて、長期視点でデジタル変革に取り組む必要がある」と語った。

テーマ講演
デジタル変革でデータドリブン経営を成功させるには
~Domoプラットフォームが変革を支える~

Domo
コーポレート・ストラテジー・ディレクター 兼
プリセールスソリューションズ・ディレクター
福﨑 一郎氏

Domoの福﨑一郎氏は、企業のデータは、組織ごとにサイロ化されているため、リポート作成に時間がかかり、問題の把握、対応のアクションも遅くなるという経営情報の課題を指摘した。

Domoは、クラウド、オンプレミスを問わずにシステムと連携して、最新のデータをリアルタイムに収集。一元化したデータをそのままチャートにして見える化することで、リポートのように報告者のデータ選定に伴うバイアスを除くこともできる。チャートを定義する「カード」は、IT知識がなくても作成でき、簡単にユーザーのアイデアを実現。PCのほか、スマホからもアクセスでき、アラート設定で、問題発生時に自動通知を受けられる。

さらに、チャートを見ながらのチャット形式コラボレーションまで、一連の機能をワン・プラットフォームで提供。すでに世界1800社以上が導入して、最新在庫状況の把握や、機器の利用状況を顧客に見える化するサービスの基盤などに活用されている。

IoTデータを自社システムの代わりに、Domoで分析するという使い方も可能で、「Domoはデータを最大限活用し、組織にデータドリブン文化を浸透させることができる」と語った。

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