経営を牽引する人事の役割 SAP HR Connect 2019
協賛 アクセンチュア
アビームコンサルティング
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング
オデッセイ
クニエ
クレスコ・イー・ソリューション
JSOL
デロイト トーマツ コンサルティング
日本アイ・ビー・エム
Presence of IT Japan
協力 東洋経済新報社
ご挨拶
SAPの稲垣利明氏は、パートナー企業とのエコシステムや、従業員エンゲージメントを高める「SAP SuccessFactors」の新機能などを通じて拡充されている、同社の人事改革支援について紹介。「各企業の事例講演から目指す姿を実現する人と組織のつくり方のヒント、取り組みを実行する勇気を持ち帰っていただければ」とあいさつした。
お客様講演1
Be a Global Winner with Our Heritage:
世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニーを目指して
(VISION 2020を通じてみる日本企業に共通のHR課題)
資生堂の青木淳氏は、日本企業の共通課題でもある、硬直化する組織の活性化を図ってきた中長期戦略「VISION 2020」(2015~20年)における経営・人事改革について語った。社員を会社の色に染める多くの日本企業は人材多様性に乏しく、将来のリーダー人材も不足するといった課題を提示。「人事は、今いない人について考えるべき」と、将来的に必要となるポジションに求められるスキルなどを予想し、従業員の能力開発を進めるよう求めた。同社は、全世界から選抜されたマネジメント層や若手社員を鍛える「リーダーシップアカデミー」、社長自ら塾長を務める「女性リーダー育成塾」を開催。「個人の成長が、会社の発展につながれば、人材投資を加速してよい循環が生まれる」と述べた。また、適材適所をグローバルレベルで実現するため、国内外のグループ企業を統合した人事管理システムも構築中。「世界で最も信頼されるビューティーカンパニーを目指す」とした。
パートナー講演
日本企業における
人事の情報武装化に向けて
アクセンチュアの鈴木文一氏は、経営テーマに沿った人材を育成する人材マネジメント導入の必要性は各社に認知され、現在の関心は「人材データを収集・分析する仕組みをどう構築するか」という実行段階に向いていると説明した。人材の傾向を分析、適性を予測するタレントマネジメントには、従来から蓄積されているストック型の人事情報に加えて、「メールなどのコミュニケーションや施設入退室といった活動を記録したフロー型データを情報プラットフォームに取り込み、データを有機的につなげる必要がある」と指摘。制度の枠組みを見直し、ITシステムを整備する人事改革は長期に及ぶため「段階的効果を出して経営側に示しながら、変更を恐れず柔軟に計画を進めるアジャイル型プロジェクト運営が必要」と語った。