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RPA導入2年で約1000人分の余力捻出事例も 現場が喜ぶ「失敗しないRPA導入」方法とは?

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  • UiPath 制作:東洋経済企画広告制作チーム
「働き方改革関連法」が2019年4月に施行された。単に残業を禁止し、有給休暇取得を義務づけるだけの企業の現場からは、混乱する社員の声も聞こえてくる。今や、本質的な「働き方改革」を実現する手法として、日本企業が注目するのは、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)だ。名だたる日本企業が導入を進めており、実際効果を上げているという。真の働き方改革を実現するための「令和時代の新しい働き方」を、19年6月に大阪で約1200名の来場者を迎えて開催された「UiPathForward Osaka」での講演内容を踏まえ考えてみよう。

RPAは日本の新たな産業に

日本で急成長を遂げるRPA業界のリーディングカンパニー「UiPath」は、世界3700社に導入実績を持ち、すでに日本でも1000社以上の実績を誇る。同社では、日本を最優先戦略市場と位置づけ、ソリューションの日本語化やフォロー体制などを整える。

UiPath株式会社
代表取締役 CEO
長谷川 康一氏

同社の長谷川康一氏は、現在の日本では「ビジネスの多様化による無数の作業で現場の疲弊が起きている」と訴える。そこで、現場作業をRPAにより自動化し、日本の事務職を専門職へと進化させるデジタルトランスフォーメーションが必要だという。

「RPAは日本が世界をドライブしていきます。業務に精通した人材が、RPAを使いこなすデジタル人財になれば、現場でイノベーションをおこし、RPAは日本の新しい産業になると確信しています」(長谷川氏)

そのためにUiPathは、200社以上のアライアンスを持つ「オープンなデジタルプラットフォーム」とIT部門以外でも使える「ロボットフォーエブリワン」を実現し、真の働き方改革をサポートするという。

社員の成長速度をRPAで引き上げる

具体的にRPAの導入効果を見ていこう。三井住友銀行では、17年4月から「RPAをトリガーとした生産性向上プロジェクト」を実施、わずか2年で205万時間(約1000人分)以上の余力捻出に成功した。

SMBCバリュークリエーション株式会社
代表取締役社長
山本 慶氏

さらに「19年度末には、RPAの活用により、付加価値の高い人材を1500名生み出す」とSMBCバリュークリエーションの山本慶氏は同グループのチャレンジを紹介する。具体的には、作業領域を0~5の6段階に分け、0は業務の見直しとともに完全に廃止。1~2の作業領域を担当するスタッフの単純な作業は、RPAに代替させることで余力を捻出し、上位レベルの業務にスライドさせていくことで、組織全体の生産性を向上させていくという施策だ。

「単に銀行側の生産性向上を目指すのとは異なります。がむしゃらに働けばよかった時代と異なり、これからの人材は、長時間労働によるスキルアップが難しくなります。RPAによる業務の効率化で生まれた時間を自己投資に向けてもらう。それにより職員一人ひとりの成長速度を引き上げ、スキルアップができる環境を目指しています」(山本氏)

パーソルテンプスタッフ株式会社
業務改革推進本部 本部長
渡部 広和氏

各企業は、RPA導入をどのようにスタートさせているのだろうか。パーソルテンプスタッフの渡部広和氏は、17年2月にRPA導入プロジェクトを1人で立ち上げた。その後、現在まで20名に体制を増やし年間23万時間、1400人/月の削減を実現した。成功要因として(1)人とロボットのすみ分け、(2)共通部品のモジュール化、(3)開発プロセスの手順化を挙げた。

日本通運株式会社
IT推進部 課長
井上 恵太氏

一方、日本通運でも18年4月より社員2名でRPA導入をスタート。こちらも現在は20名のプロジェクトスタッフを抱え、全社規模の取り組みへと成長させた。スケールアップのポイントを井上恵太氏は、「具体的な数値目標が重要であり、当社では、40万時間削減の目標を社内に示しました。これにより、RPA化を望む応募は約400案件あり、その中でも効果の高そうな案件を3割程度に絞り込み実施しました」と語る。また2社で共通していたのは「ロボットを仮想労働者と定義し、人のフォローアップ体制を組むこと」。そのうえで、「失敗を恐れないチャレンジ」が重要であるとした。

現場が輝くRPAプロジェクト

ダイハツ工業株式会社
管理本部 ICT室
ITマネジメントG 主査
栗山 利彦氏

RPA導入にあたり社内浸透も重要な点だ。ダイハツ工業では、「現場主義による働き方改革」を推進。19年7月から全社展開を実施する。同社の栗山利彦氏は「『業務改革』よりも、『面倒な業務を減らそう』というメッセージを徹底させること」で現場のモチベーションを高めたという。さらに、独自のeラーニング教材をそろえることで、「誰もが使えるロボット」を標榜する教育体制を整備。禁止項目などのルールもA4サイズ1枚程度とシンプルに努めた。またユーザー会を設定し、ユーザー間の情報共有の促進などもサポートしている。

アズワン株式会社
IT推進部 部長
福田 智宏氏

理化学機器総合商社であるアズワンでも、18年1月からPoC(概念実証)を実施し、同年8月からは現場部門での開発をスタートさせている。同社の福田智宏氏によれば、入社1年目の文系スタッフがデモでロボットを作成。誰でもつくれることを印象づけると同時に、テンプレート作成などにも注力した。また、RPA活用プロジェクトの参加は、参加者のモチベーションを損なわないために、強制することなく自ら手を挙げた社員にのみ限定しているという。両社共通して、RPAをつくる環境は、限定した実機にとどめず、社外からでもいつでも使えるクラウドやシンクライアント環境にしたことで、稼働率が向上したという。

トヨタが進める事務職の「カイゼン」

トヨタ自動車株式会社
ITマネジメント部
働き方変革支援室 室長
岩瀬 正樹氏

効率化に関して、世界に「カイゼン」の日本語を浸透させたトヨタ自動車も事務職業務の大規模なRPA導入を進めている。同社の岩瀬正樹氏は、工場の「カイゼン」と比べホワイトカラーの効率化は遅れているとし「RPAはホワイトカラーの生産性向上に直結するツール」とした。

同社では17年段階でPoCを終えていたが、18年4月までルールづくりに時間を割いている。現場からは早くスタートを望む声も上がっていたが開発・運用ルールすらも「カイゼン」のステップを踏み洗練を目指した。そのため、開発スタートからは手戻りが最小化された印象だ。

18年4月からまずはIT部門でのRPA開発をスタートさせ、19年1月からは一般の現場職員にも開発を解禁した。

一方、教育体制にも力を入れている。業務改廃を推進する部門と協力体制を取りながらカリキュラムを設定。結果、アンケートでは、78%が「RPAにより業務改廃が進んだ」、66%が「モチベーションが向上した」という結果だったという。

(左)コンサルセッション(右)展示会場

このように、日本企業でも先進的なRPA活用が進んでいる。UiPathでは、クラウド版の管理ツールの日本語製品のリリースを今後予定するなど、真の「働き方改革」をサポートしていく。

>>>各企業の講演資料はこちらから