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「定時で帰る」令和の仕事術ライフハック 仕事が早い人の戦略的スケジュール管理とは

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  • シリーズ 働き方改革 新時代のリーダーたちへ 制作:東洋経済ブランドスタジオ「働き方改革チーム」

2019年4月から、働き方改革関連法が順次施行されている。この法改正により、働き方のパラダイムシフトはますます加速し、効率性や生産性の向上が求められるようになる。業務時間内にきっちりと仕事を終わらせるにはどうすればよいのか。『仕事のスピードを上げながら質を高める 最強のライフハック100』(SBクリエイティブ)の著者、の小山龍介氏に令和時代の仕事術を聞いた。

企画書は8割で提出する

複数のプロジェクトが同時進行すれば、仕事が次から次と降ってくる。業務時間内に仕事を処理するには、いかにうまくスケジュールを管理するかが肝要だ。小山氏は、仕事の予定をすべて可視化したうえで、自分の集中できる時間帯に作業の予定を入れること、そして業務時間内に準備ができるよう会議や打ち合わせのタイミングを設けることが重要だと言う。

「複数の仕事にかかる時間を計算して予定を入れると、仕事量が時間の長さで可視化されるので、管理がしやすくなります。例えば、資料作成といった自分の作業を、『自分へのアポ』として優先的にスケジュールに入れていきます。そして、残った時間で、会議や打ち合わせなど『他人へのアポ』を入れるのです。自分へのアポは、自分が最も集中できる『ゴールデンタイム』に入れることがポイントです」

午前中は頭もすっきりして集中しやすい。必要な会議や打ち合わせは午後に調整することで、午前中に会議の準備をすることもできるだろう。もし朝早くからの会議を入れてしまうと、その準備を、前夜の残業、もしくは就業時間前の「前業」で間に合わせなくてはならなくなる。会議と作業の順番を変えるだけで、スケジュールがスムーズに流れるはずだ。

さらに、業務時間を上手に使うために意識することは何か。例えば、時間を5%、10%短縮しようとすると、1人の負荷は大きくなる。しかし、半分の時間でやろうとすると、取り組み方の発想がまったく変わる。いつもどおりやっていたのでは、絶対に達成できないからだ。小山氏は「まずは半分の時間で仕上げること」とアドバイスする。

「短時間で仕上げる人の特徴は、企画書など半分から3分の1程度の内容で作成します。そこからすり合わせをすることで、無駄な作業が省けるのです。ただし、提出するタイミングが重要です。締め切り直前になって半分の企画書を提出したのでは怒られます。私は、打ち合わせの2時間後にさっと3分の1くらいを作って提出したりします。最近では、打ち合わせの最中に作ってしまい、打ち合わせが終わったと同時に相手に送ることもあります。そのスピードで出されて怒る人はいないでしょう。ポイントは、相手が想定しないような、驚くべきスピードでやることです。そうすることで、時間的な主導権を握ることができ、仕事を効率的に進めることができます」

時間を上手に使うためには、書類や資料を整理することも大切だ。パソコンの画面に乱立したフォルダを、仕事によって探す時間はまさに無駄そのものだ。フォルダ整理のポイントは何か。

シンプルに時間軸で整理することです。フォルダ名の先頭を日付にすれば、系列的にフォルダが並ぶので、間違って古いファイルを更新するような『先祖返り』はなくなります。また、古いデータが一目瞭然なので、捨てるときにすぐに判断ができます」

すぐ実践できる!仕事術ライフハック5つ
1. 仕事の内容をすべて可視化する
2. 自分の作業時間をまず「ゴールデンタイム」に確保
3. 会議や打ち合わせはできるだけ午後に設定
4. 企画書は短時間で半分仕上げる
5. フォルダは時間軸で整理

理想像から逆算する働き方改革

働き方改革を進めるため、企業の多くで活用されているのがIT技術だ。政府もテレワークを推進し、今後はフリーランスも増えてくるだろう。

株式会社ブルームコンセプト 代表取締役
小山 龍介
京都大学文学部哲学科美学美術史卒業。大手広告代理店勤務を経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。卒業後、松竹株式会社新規事業プロデューサーとして歌舞伎をテーマに広告メディア事業、また兼務した松竹芸能株式会社事業開発室長として動画事業を立ち上げた。2010年、株式会社ブルームコンセプトを設立し、現職。2015年より名古屋商科大学ビジネススクール准教授。2018年京都造形芸術大学大学院MFA(芸術学修士)取得

小山氏もIT技術の活用は不可欠と指摘し、そのキーワードに「モバイル」「クラウド」「ソーシャル」の3つを掲げる。

「モバイルを活用することで、どこでも仕事ができます。とくにこれからは次世代移動通信システム『5G』になり、高速・大容量化などで制約なしにデータのやり取りが可能です。大切なデータをUSBメモリなどで持ち歩くのは、紛失などの危険がありますが、セキュアなクラウドに置けば安全です。さらにほかの人とデータの共有がしやすくなるというメリットがあります。ソーシャルは、ビジネスチャットとテレビ会議です。この2つのツールを活用することで、どこでもリアルタイムにコミュニケーションを取りながら、仕事をすることが可能になります」

今後、育児中や介護中でも遠隔で仕事ができるIT環境の整備は、とくに中小企業にとって重要な投資となる。テレワークやフリーランスが増えると、オフィスは月1、2回訪れて、会議をする場所になるだろう。働き方改革とは、今ある働き方から出発するのではなく、将来ありたい理想的な働き方から逆算して取り組むことが重要だ。

求められるのは変化に対応する即興性

これからの時代、体系的に決まりきった仕事をするだけの企業や個人では生き残れない。つねに起こる変化に素早く対応していくことが求められる。

「必要なのは、瞬間にアイデアを出す即興性を身に付けることです。仕事では想定外のことが多いですが、外部からの情報をまずは『Yes』で受け入れながら、それに『And』でアイデアや意味を加えて展開していく。働き方改革により、今までとは異なる働き方が求められますが、これに拒否感を示すのではなく、働き方をアップデートし、成長するチャンスだと捉えられる個人や企業は強いです」

これまで紹介した仕事術ライフハックは、すぐにでも実践できることばかり。自らのやり方に固執するのではなく、どれか1つでも取り入れ、柔軟に変えてみてはどうだろうか。働き方改革の第一歩は、小さなことから変えてみようとする、意識の改革から始まる。