「定時で帰る」令和の仕事術ライフハック 仕事が早い人の戦略的スケジュール管理とは
時間を上手に使うためには、書類や資料を整理することも大切だ。パソコンの画面に乱立したフォルダを、仕事によって探す時間はまさに無駄そのものだ。フォルダ整理のポイントは何か。
「シンプルに時間軸で整理することです。フォルダ名の先頭を日付にすれば、系列的にフォルダが並ぶので、間違って古いファイルを更新するような『先祖返り』はなくなります。また、古いデータが一目瞭然なので、捨てるときにすぐに判断ができます」
1. 仕事の内容をすべて可視化する
2. 自分の作業時間をまず「ゴールデンタイム」に確保
3. 会議や打ち合わせはできるだけ午後に設定
4. 企画書は短時間で半分仕上げる
5. フォルダは時間軸で整理
理想像から逆算する働き方改革
働き方改革を進めるため、企業の多くで活用されているのがIT技術だ。政府もテレワークを推進し、今後はフリーランスも増えてくるだろう。
小山氏もIT技術の活用は不可欠と指摘し、そのキーワードに「モバイル」「クラウド」「ソーシャル」の3つを掲げる。
「モバイルを活用することで、どこでも仕事ができます。とくにこれからは次世代移動通信システム『5G』になり、高速・大容量化などで制約なしにデータのやり取りが可能です。大切なデータをUSBメモリなどで持ち歩くのは、紛失などの危険がありますが、セキュアなクラウドに置けば安全です。さらにほかの人とデータの共有がしやすくなるというメリットがあります。ソーシャルは、ビジネスチャットとテレビ会議です。この2つのツールを活用することで、どこでもリアルタイムにコミュニケーションを取りながら、仕事をすることが可能になります」
今後、育児中や介護中でも遠隔で仕事ができるIT環境の整備は、とくに中小企業にとって重要な投資となる。テレワークやフリーランスが増えると、オフィスは月1、2回訪れて、会議をする場所になるだろう。働き方改革とは、今ある働き方から出発するのではなく、将来ありたい理想的な働き方から逆算して取り組むことが重要だ。
求められるのは変化に対応する即興性
これからの時代、体系的に決まりきった仕事をするだけの企業や個人では生き残れない。つねに起こる変化に素早く対応していくことが求められる。
「必要なのは、瞬間にアイデアを出す即興性を身に付けることです。仕事では想定外のことが多いですが、外部からの情報をまずは『Yes』で受け入れながら、それに『And』でアイデアや意味を加えて展開していく。働き方改革により、今までとは異なる働き方が求められますが、これに拒否感を示すのではなく、働き方をアップデートし、成長するチャンスだと捉えられる個人や企業は強いです」
これまで紹介した仕事術ライフハックは、すぐにでも実践できることばかり。自らのやり方に固執するのではなく、どれか1つでも取り入れ、柔軟に変えてみてはどうだろうか。働き方改革の第一歩は、小さなことから変えてみようとする、意識の改革から始まる。