夏場こそ要注意、「清潔感」はニオイで向上 汗対策の最前線「先回り消臭」という新習慣
新たな社会問題として定着した「スメルハラスメント」。体臭や口臭、タバコ臭、強烈な香水や柔軟剤のニオイは人間関係を悪化させ、ビジネス相手に与える印象に悪影響をもたらしかねない。頻繁にシャワーを浴びる、こまめに汗を拭くといった対応に加え、ニオイの発生を元から予防する意識も重要だ。
ビジネスは、他人に「どう思われるか」が勝負
認知が広がるスメルハラスメントだが、解決にまで至りづらいのが現状だ。言動や行動を伴うハラスメントと異なりニオイは目に見えず、迷惑の度合いを評価しにくい。また、本人が悪臭に慣れ、指摘されるまで自覚できないケースが多いことも問題解決の難しさにつながっている。
「確実に言えるのは、仕事ができる人に悪臭を漂わせている人は多くないという事実です」。そう断言するのは、人材教育家兼マナー講師の井垣利英氏だ。全国の企業で年に100以上の研修や講演会を開催し、数多くの経営者や企業人と交流を図っている。
「最前線で活躍している実業家の方たちは、皆お顔には艶があり、髪はキレイにクシを通され、スーツ姿も凛々しい。それに、いつもビシッとしていて清潔感があります。人はどれほどの実力を備えていても、他人にどう映るかで評価は乱高下します。そのため、ビジネスマンにとってニオイのケアは必須項目だと考えています」
見た目の印象を高める方法として井垣氏が重要視しているのは、「明るさ」「爽やかさ」「清潔感」の3つだ。「明るさ」は表情や素振りで生み出され、「爽やかさ」は髪型や身なり、言葉の選び方からもたらされる。そして「清潔感」にはニオイのケアが大切だ。歯医者に通って歯石を取る。昼食時にニンニクやネギを控える。シャワーだけでなく湯船にも浸かる。用途に応じたハンカチやタオルを持ち歩く。フケやワキガなど体質的な問題は、場合によっては医療的な解決を図る。「清潔感」をまとうには、こうした適切な対応が必要になる。