金融機関のデジタルシフトを考える 「顧客本位」のサービス価値創造を


常務執行役員
グローバル・ビジネス・サービス事業本部
サービス事業戦略担当
蓑輪 圭樹氏
主催:日本アイ・ビー・エム
メディア協力:東洋経済新報社
主催:日本アイ・ビー・エム
メディア協力:東洋経済新報社

常務執行役員
グローバル・ビジネス・サービス事業本部
サービス事業戦略担当
蓑輪 圭樹氏
Keynote
バンキングのDNAを組み替える

SCベンチャーズ責任者
アレックス・マンソン氏
スタンダードチャータードのアレックス・マンソン氏は、フィンテック企業によるディスラプション(創造的破壊)を受ける銀行は「テクノロジーに対応してビジネスモデルを刷新し、DNAを組み換えることで、すばらしい未来へのチャンスをつかめる」と語った。地域コミュニティーを対象としていたバンキングサービスの提供先が、デジタル世界やグローバルに拡大する中で、存在意義が問われる銀行は、信頼と顧客体験の原則に立ち返ってビジネスモデルを再構築する必要があると強調。新たなビジネスモデルは「社内を変え、外部とパートナーシップを結ぶことから生まれる」として、取り組んでいる3つのアプローチを紹介した。1つ目は、ラボ「eXellerator(エクセラレーター)」での外部フィンテックベンチャーとの連携で、すでに約20のテクノロジー導入を進めている。2つ目は、日常業務からアイデアを得た社内起業家を支援する「イントレプレナー・プログラム」で、1万6000人がユーザー登録。寄せられた事業アイデアから、ユーザー間で支持の高いものをワークショップの形でスモールスタートさせ、すでに2件が事業化された。3つ目が、外部スタートアップ企業の活用で、デジタル銀行、中小企業向けビジネスサービスのプラットフォーマーらと連携。「デジタル化、自社プラットフォームの提供、他社プラットフォームへの接続、の最適な組み合わせで、サービスを提供することになるだろう。文化を変えた社内と、外部のパートナー、エコシステムとの相互接続で銀行を変革したい」と語った。