今こそ妙味あり!「意外な投資先」の正体

百戦錬磨のパイオニアが明かす運用の新常識

先行き不透明なこの時代。単に元本の保全と流動性(出し入れの自由)の確保を目的とするだけなら、キャッシュをひたすら銀行口座に積み上げて、リスクを回避すればいい。しかし、少しでも高いリターンを目指すなら、ほかの選択肢にも目を向けたいところだ。株や投資信託をはじめとする金融商品が世にある中、「短期債」についてどれぐらいの人が知っているだろうか。日本ではまだあまり知られていないが、金利リスクを回避して元本の保全性を最重要視しながらも高い流動性を維持、しかもキャッシュを上回るリターンも期待できるというもので、まさに“攻守”双方にわたるメリットがある。

不透明感が高まる今こそ、知ってほしい短期債の魅力

世界経済は昨年に引き続き拡大局面にあると見られる一方、いよいよ景気の減速、後退が意識されるようになっている。そんな中、これから金融市場はどのように動くのか。米国に本社を置く債券運用最大手の運用会社PIMCO(ピムコ)のジェローム・M・シュナイダー氏はこう語る。

PIMCO マネージング・ディレクター ショート・ターム戦略の統括責任者
ジェローム・M・シュナイダー

「米国経済は堅調な個人消費に支えられ成長を続けるものの、実質経済成長率は2〜3%のレンジ内で横ばいとなるでしょう。しかしながら、その成長は歴史的な水準を下回り、徐々に、かつ緩やかに減速を続けると見込まれています。世界経済がこの1年で景気後退に陥る可能性は低いですが、不透明感とボラティリティが高まる1年になるでしょう」

PIMCOは、1971年に米国カリフォルニア州で設立されたグローバルな資産運用会社。債券アクティブ運用のパイオニアとして知られ、グループの資産運用総額は約182兆円(2018年12月時点)と債券運用で世界最大級の規模を誇っている。

そんな同社で輝かしい実績を上げているのが、シュナイダー氏率いるショート・ターム戦略チームだ。同チームはたびたび起こる市場の大混乱にも対応しながら着実に実績を上げてきた。シュナイダー氏自身は08年にPIMCO入社。短期債(ショート・ターム)の運用を統括し、米国モーニングスター社の年間最優秀債券マネージャー賞(15年)を受賞している。

好成績は「PIMCOの組織力があってこそ」

なぜ、好成績を上げ続けることができるのか。シュナイダー氏は、理由としてPIMCOの組織的な分析力を挙げる。

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PIMCOは世界中の各地域、全14箇所に拠点をもっている

「当社はNY、ロンドン、アジア各国など世界各地に拠点があります。毎年4回、全拠点の投資スペシャリストが一堂に会して経済予測会議を開催。私たちのチームも、その中で生まれた短期・長期の経済見通しを基に運用を判断しているのです」

実際、過去にはサブプライムローン問題について、運用チームの調査を基に、危機を事前に予測。マクロ経済見通しを運用に生かす「トップダウン戦略」の精度を高めるのに貢献しているのが、同社の外部専門家チーム、グローバル・アドバイザリー・ボードだ。19年3月時点で、元FRB議長のべン・バーナンキ、元英国首相のゴードン・ブラウンなど、そうそうたる名前がメンバーに並び、経済予測に助言を与えている。

PIMCOのオフィスに飾られている、創業当時の写真。長い歴史を感じさせる

「何より危険なのは、集団思考に陥ること。お客様にとってのベストを考えるためには、自分と正反対の意見にも耳を傾ける必要があります。グローバル・アドバイザリー・ボードからは、自分が思いもよらなかったアイデアを聞ける。PIMCOの経済見通しの精度を上げ、検証するうえで、彼らからのインプットは不可欠です」と、シュナイダー氏も強調する。

マクロ経済見通しをベースにしたトップダウン戦略に対してセクター、投資銘柄の分析から投資機会を見いだすのがボトムアップ戦略だ。PIMCOの世界中の拠点には250名を超えるポートフォリオ・マネジャーがおり、幅広い投資アイデアを提案している。その中の10名で構成されるショート・ターム戦略チームは、実績ある経済見通しと運用のベスト・アイデアを融合し、市場環境の変化にあわせてポートフォリオの中身を機動的に入れ替える「アクティブ債券運用」を行っている。

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