社会の要請に応える教育システムの
再構築と新たな教育プログラムの創造。 【グローバル化に伴い激動する時代の中で、変革が求められる大学教育】
龍谷大学

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また、政策学部は2011年に特定非営利活動法人きょうとNPOセンターと「京都市いきいき市民活動センター(伏見・東山)」の運営に関する相互協力の協定を締結。新たな公共施設のあり方や運営モデルの構築に期待が集まる中、伏見区の京都市いきいき市民活動センターを活動拠点に、学生が主体となって教職員とともに地域社会の課題解決に取り組む実践型プログラム「Ryu-SEI GAP」が発足した。このような形で大学が公共施設の運営に関わるのは日本初である。

その取り組みのひとつが京都市伏見区の地産地消の促進を目的に発足した学生グループ「伏見わっしょい新党」だ。学生は伏見が食に恵まれた地域であるにもかかわらず、地元でその認知度が低い事実に着目し、食の観点からの地域活性化を提案。地元農家の有機野菜作りへの思いをビデオレターにして商店街で放送し、野菜の試食会を行う「知食会」や深草町家キャンパスで「野菜市」を開催するなど、その発想は実にユニークだ。

政策学部の課題解決型の教育プログラムは、グローバルにも展開中であり、ドイツのドルトムント工科大学との協働学習プログラムが進行している。約10カ月にわたり、両大学の学生がお互いの国の特定地域が抱える課題について母語ではない英語で協働学習し、国際的視野で都市計画を中心としたまちづくりの提言を行う試みだ。スカイプを利用したテレビ会議形式での授業に加え、フィールドワークとしてお互いの国に滞在し、迎え入れ側の学生がアテンド役となり現地視察を行う。語学留学ではない、新しい国際的アクティブラーニングプログラムとして注目される。

このように龍谷大学は特色ある教育プログラムの創造をはじめ、国際文化学部移転によるキャンパスの再構築や農学部の開設など、ソフトとハードの両面から教育改革を推進する。その姿は、次代の大学教育のあり方を指し示しているように思える。