「ストレスを溜めない」家づくりの秘訣 心身とも健康に人生100年を生き抜きたい

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「たとえば玄関に靴が散らかっているのは、靴の置き場所が不明確なのが原因の一つ。各人用の収納スペースを決めておけば、子どもも片付けられるようになります。服も保管場所をはっきり決めておき、それを動線の中に組み込めば、脱ぎ捨てたりしなくなるでしょう。そうした仕組みをつくることで、名もなき家事は大幅に減らすことができるのです」と、大友氏は胸を張る。

単に家事を減らすだけではなく、捻出した時間で家族とコミュニケーションをとれることが、何よりの魅力だという。

医学博士
石川善樹

また、全体の3分の1ほどが独身世帯となった今、こんな変化が生まれているという。

「家の中ですべての作業が完結してしまうと、逆に外部とのかかわりが薄れ、孤独に陥るリスクが高まります。孤独は喫煙より健康に悪いとも言われますから、それをいかに防ぐかが重要。たとえば今増加しているコインランドリーでは、カフェやバーを併設する業態も登場しています。また風呂を持っていながら、わざわざ銭湯に行く人も多いですね。」(石川氏)

これまでもIoTやAIを活用した住宅「Daiwa Connect」シリーズをはじめ、最新技術を取り入れながら業界を牽引してきた同社。

「これからの家は、さらに外のさまざまなものとつながっていくはず。日々進化する技術を生かし、どのように人々の生活を『つなげていくか』が今後のテーマとなるでしょう」(大友氏)

50~75歳は人生の秋。迷える彼らを救う家を

100年の人生を25歳ごとに分けて四季でたとえ、秋に当たる50~75歳を「サード・エイジ」と紹介する石川氏。

「人生100年ならば、まさに折り返し地点がこの世代。彼らの問題は、どのように暮らしていったらいいのか、人生のロールモデルがないことです。このサード・エイジ向けに、都市ストレスを軽減してリラックスさせることをコンセプトに据えた新しい住宅を、大和ハウスと一緒に考えています」と語る。

都市ストレスとは人工的な白い壁に囲まれた静かな部屋に長時間身を置くことで、知らないうちに生じるストレスのこと。

「人間は本来動物であるから、多少の雑音や風のゆらぎ、日の光がいちばん心地よく感じる」(石川氏)という。実際、モデルハウスを使用した実証実験も行われ、自然に近い環境のほうが都市の環境よりもストレス度が低いと明らかになった(下図参照)。

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「都市」と「森」2種類の空間を再現し、その中でサード・エイジ世代10名ずつに10分間過ごしてもらい、環境要因が人に与える影響を検証。結果、「森」での平均ストレス度は「都市」に比べて約14%低いこと、また都市ストレスから解放されると情報処理能力が上昇することが明らかになった

いかに健康で快適に、そして安全に暮らしていける環境をつくるか、住宅の果たす役割は大きい。

「これからも時代の要請に応じて、課題解決に挑戦していきます。ただし当社単独ではなく、医療関係をはじめいろいろな分野の方とコラボレーションして取り組んでいくのが基本的な考え方。当社にないノウハウや知見をどんどん取り入れて、良い商品を展開していきます」(大友氏)

100年の間、心身ともに健康でい続けるには、まずは住宅から見直そう。毎日長い時間を過ごすわが家、心地よさを最優先にいま一度、向き合ってみてはいかがだろうか。

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