進化する通信制大学、そのトレンドを読む さまざまな学びを支援する仕組みが拡充
また、質の高い試験を受けられるのも大学ならではのメリットではないでしょうか。体系的かつ深い学びを提供している大学が作る試験だからこそ、習熟度がきちんと確認できます。
通学課程に比べると学費が安いので、何かを学んでみたいと思った時に挑戦しやすいのも大きな特徴でしょう。そのほか、図書館などの大学の施設も利用することができるので、活用次第でさまざまな恩恵を受けることができます。
学び続ける、その目的意識の再確認を
―― 近年では、インターネットの活用が進んだことで社会人にとって学びやすさが向上しました。課題提出や質疑応答を郵送からメールに変えるなどのほか、メディア授業を採用している大学も多い。単位修得試験までインターネットで行う大学もあります。
安田 おっしゃるとおり、ICTの発達により、通信教育のあり方もだいぶ進展しています。文部科学省の認可や、大学及び教員の方針にもよりますが、今後もインターネットを活用した学びはもっと広がり、多忙な社会人が学びやすい環境はより整っていくのではないかと思います。
―― ほかにも担任制を導入したり、学生同士の交流を支援したりするなど大学により環境整備には特色がありますが、通信制大学を選ぶ際、とくに重視したいポイントはありますか。
安田 学び続けるうえで大事なのは、目的意識。ここを明確にしたうえで大学の実績や教育内容をきちんと調べることをおすすめします。例えば、資格取得が目的であれば、その実績が参考になるでしょう。口コミも参考になるので、可能であれば通信制大学で学んだことがある人に話を聞けるといいですね。もし身近にいたら、是非いろいろと感想を聞いてみましょう。
また、ライフスタイルや時間的な制約がある方などは、ご自身がスケジュールを組みやすい体制かどうかという点もチェックする必要がありますね。通信制大学は、時間を有効に使えるメリットがある一方、その分マネジメント力が問われるので、入学前から計画性を持ってこうした点もしっかり確認しておきたいものです。