営業部必見!「最後の一押し」の作り方 この時代、「良い口コミ」を手に入れたい

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「クライアントの業種は多岐にわたっており、中でも通信キャリア、金融、通販事業など幅広い受注ニーズが見込まれる業界をキークライアントにしています。特に独自の販売網を持たない企業においては、当社が営業の『最後の一押し』を担っています。攻めのアウトバウンドによって購買という確かな結果を出すことができる。それがクライアントからの信頼や、新規事業の受注を勝ち取る秘訣です」と、小林氏は勝因を語る。

実は、同社には新規案件を獲得する営業部隊が存在しない。それでも業績が伸長し続けているのはただ一つ、既存顧客からの「口コミ」が良いから。攻めのアウトバウンドによってクライアントの満足度が高まり、受注につながっているのだ。

実際、取引実績はすでに100社以上。その多くから、受注件数増やクレーム率低下といった効果があったとの声が寄せられている。

社員のモチベーション維持する仕掛けは

なぜ同社は強いのか。それはほかでもない、質の高い人材を擁し、働きやすい環境を提供していることにある。正社員もアルバイトも完全シフト制で、給与は完全成果報酬型。こうした環境が、優秀な主婦やシニアの採用を可能にしている。

オペレーターはまず3カ月の研修を受け、適正を判断されたうえで、初めて現場に配属される。その後も品質管理部門が通話内容を定期的に確認し、万が一基準に満たなければロールプレイングを行うなど、長期的な視点でオペレーターの能力向上に努めている。

また、福利厚生も充実している。健康経営を推進し、健康診断など従業員の健康管理に取り組むほか、産休・育休、時短勤務の制度を拡充、社食の提供を行っている。さらに年に一回、社員の努力と功績を顕彰する場を設け、売り上げだけでなく勤続年数などさまざまな角度から賞を設置。社員のモチベーションアップにつなげている。

「おかげさまで社員の定着率も95%と高い。総勢3800名の従業員が一丸となって、クライアントのために結果を出すべく働いています」(小林氏)。

ハイブリッドセンターの図。さまざまな角度から消費者と対話。生の声を聞きだしてニーズに応え、ひいては常連客として囲い込む

今後も、BPOの市場は高水準の伸びが見込まれる。そんな中で、同社は今後どのような展望を描いているのか。小林氏はこう語る。「どこまでいっても、当社の強みは『人』。モノを売る力や人を介して商品を届けたいという気持ちは、どこにも負けないと自負しています。この思いを胸に最新テクノロジーと連携して、さらなるクライアントの業務効率化に貢献していきたいと思っています」。

単なるコールセンターとはまったく異なる、新たな業務改革のあり方が見えてきた。人手不足に頭を抱える前に、「攻めのアウトバウンド」の力を借りてみてはいかがだろうか。