創業325年、老舗金融会社が日本を変えていく 来年日本オフィス開設50周年のバークレイズ

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創業の地、ロンドンのロンバード・ストリートにて。1969年撮影
英国・ロンドンを本拠とする、世界有数の金融機関であるバークレイズ・グループ。グローバル化、IT化で世界の様相が大きくする変化する中、さまざまな投資機会をとらえ、多くの日本の顧客に金融アドバイスやサービスを提供し、旺盛な需要に応えようとしている。そんな同社は来年2019年に日本オフィス開設50周年を迎え、さらなるビジネスチャンスを見いだそうと攻勢を強めている。日本での取り組みや、今後の国内外の市場動向について、バークレイズ証券代表取締役社長の木曽健太郎氏に話を聞いた。
バークレイズ・グループは2019年で日本オフィス開設50周年を迎える。こちらは、50周年を祝して作られたロゴだ

バークレイズ・グループの歴史は創業325年以上と非常に長い。同社は英国人のジョン・フレアムとトーマス・グルドが銀行家として取引を開始した1690年を創業の年とする。その後、世界の金融市場の中心地であるロンドンのロンバード・ストリートに拠点を移し、1864年には新たなバンキングハウスを開設。1896年にはグループ初の企業体として、バークレイ・アンド・カンパニー・リミテッドを設立した。以来、着実に成長を重ね、世界でのプレゼンスを拡大してきた。2008年には金融危機の震源地となったリーマン・ブラザーズの北米投資銀行業務と資本市場業務を買収し業容を拡大。世界有数の投資銀行としての実力を蓄えてきた。日本で投資銀行業務を行うバークレイズ証券代表取締役社長の木曽健太郎氏は次のように語る。

バークレイズ証券
代表取締役社長
木曽健太郎

「われわれのような長い歴史を持ち、一貫して社名を変えていない金融機関はほかにはないと自負しています。金融業者にとっていちばんのリスクはお客様の信用を失うことです。もともとわれわれは商業銀行を発祥としているため、信用を大事にしてきました。だからこそ、この長い歴史を築くことができたのです。投資銀行業務においても、お客様との長いお付き合いを重視し、日本でさらなる歴史を積み重ねたいと考えています」

女性比率は47%、ダイバーシティを実現させたオフィス

バークレイズ・グループが日本でビジネスを開始したのは1969年。バークレイズ銀行の東京駐在員事務所を設置したのが始まりだ。そこから業容を拡大し、現在はバークレイズ証券、バークレイズ銀行東京支店、バークレイズ投信投資顧問の3社が日本の多くの顧客に対し、プロフェッショナルな金融サービスを提供している。

「われわれの組織は非常にフラットであり、風通しの良い社風を有しています。部門間の垣根も低く、世代や役職に関わりなく社員どうしが尊重し合える環境があります。性別を問わず優秀な人材を積極的に採用しており、現在社員の女性比率は約47%です。ダイバーシティを実現させたオフィスで、約25カ国の人材が働いています。性別や国籍に関わりなく、優秀な人材が日々お客様にさまざまな金融サービスを提供しているのです」

同社はほかにも社外活動の一環として、日本において子供向けのクラシックの定期演奏会やウィルチェアー(車いす)ラグビーチームへのスポンサーシップ活動、東北の震災被災地への復興ボランティア活動などを積極的に行っている。来年2019年には日本オフィス開設50周年を迎え、さまざまな催しも予定されているという。そんなバークレイズ・グループは、ここ数年はグローバルな規模で経営戦略の見直しを積極的に行ってきた。

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