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SAP講演
最新HR Techで実現する人事システムの未来

SAPジャパン
人事・人財ソリューションアドバイザリー  本部西日本オフィス 部長
佐々見 直文

SAPの佐々見直文氏は、将来の人材不足、働き方多様化に伴う人事業務の複雑化、グローバルガバナンス強化への対応といった、人材面の課題がグローバル競争の足かせになる現状を指摘。

これらを解決するための機能を備えた、同社のクラウド型人事管理サービス「SAP SuccessFactors」を紹介、デモを行った。

人材の選抜・育成では、人による選抜と機械学習・予測分析に基づく選抜を掛け合わせ、新たな気づきを与えるとともに、データに基づく効果的な育成プランも提案。

採用では、見逃しをなくすためにAIがポストの職務要件と履歴書を高速にマッチング。給与データのチェックや、問い合わせ業務自動対応のモジュールも備えて人事部門の業務負担も軽減する。「気づけなかった社内の才能、外部人材をしっかり選抜、採用できる」と強調した。

特別講演2
ONE STAGE AHEAD!新たなHORIBAのチャレンジ
~社是『おもしろおかしく』の共有~

堀場製作所管理本部
グローバル人事部長
松尾 孝治

堀場製作所の松尾孝治氏は、海外展開を進める同社のグローバル人材育成について「社是の『おもしろおかしく』の精神を理解した強い個としての人材に、海外の現場経験を積ませたい」と話した。

同社では、1980年代から、誰でも応募できる海外研修を実施し、グローバル人材の母集団を形成。各事業セグメントや各地域のリーダーらが集まるグローバルミーティング、各国からメンバーを集めた開発などのグローバルプロジェクトなど、実践の場でリーダーシップを鍛える。

グローバル人材採用や海外からのインターンシップ受け入れも着実に進めてきた。同社が重視する社是・フィロソフィーについては、2017年から海外拠点でフィロソフィーワークショップを開催して、グループ共通の価値観として共有を図る。

「海外グループ会社の歴史との共通点や、英語字幕付きの創業者のインタビューのビデオなど、コンテンツも整えたことで受け入れられている」と語った。

パネルディスカッション
人事リーダーが語るグローバル戦略への挑戦

(上段左)ファシリテーター:SAPジャパン人事・人財ソリューションアドバイザリー本部 本部長 南 和気
(上段右)SAPジャパン人事戦略担当バイスプレジデントアキレス 美知子
(下段左)若島 司氏 (下段右)松尾 孝治

最後に、イノベーションを起こす人材の育成や、人材像についてパネルディスカッション。

SAPジャパンのアキレス美知子氏は、ビジネス環境の変化によって、次々と新たなチャレンジに直面する人事部門は「効率よく仕事をするためにテクノロジーを味方につけ、戦略的価値の高い仕事に注力すべき」と強調した。

SAPジャパンは、グローバル組織を支えるため、世界中の若手人材を米国に集めたトレーニングと国内OJTを組み合わせた9カ月の教育プログラムを実施。2020年までに世界労働人口の半数を占めるミレニアル世代がリーダーシップを執る時代に備える。

また、企業の利益に相関する社員のエンゲージメント指数を経営指標として重視していることに触れて「社員の自主的な挑戦がイノベーションの源泉になる」と述べた。

デジタル変革による存続の危機感を示した若島司氏は「グローバル競争に打ち勝つ真の経営者と若手育成に集中する」と強調。

オーナーシップ、巻き込む力、ゲームチェンジを人材像のカギに挙げた。松尾孝治氏も、チャレンジ精神とオーナーシップ意識を高める考えを示し、「英語が苦手な社員でも海外研修で苦労した後、海外法人のトップにまで成長した例もある」と手応えを口にした。

ファシリテーターのSAPジャパン、南和気氏は「人事が事業にどう貢献するかという方針が貫かれている」と3人のパネリストの共通点を指摘。貢献のやり方を、イノベーション、国・部門を超えたチームとしてのエンゲージメント、市場のグローバル化に伴うグローバル人材活用――の3点にまとめて「同じ悩みを持つ会場の皆さんのヒントになれば」と結んだ。

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