メディアが知っておくべきSNSの徹底活用術 東洋経済オンライン メディア戦略セミナー
スポンサーセッション
企業はソーシャルメディアとどう向き合うべきか?
企業向けのソーシャルメディア・マネジメント・システムを提供するSprinklr(スプリンクラー)の八木健太氏は「ソーシャルメディア時代は、顧客の怒りが、別の顧客に影響して、商品購入を中止させることが起きます」として、ブランド中心から、顧客を中心に社内の各部門が連携してケアを行う顧客中心主義の組織への転換を訴えた。ソーシャルリスニング手法も使ってSNSから顧客の声を聞き、どのコミュニティの人かを把握。その情報をコンテンツに反映させ、効果的な投稿や広告のキャンペーンを展開する一貫した仕組みを提案した。また、それを実現するテクノロジーとして、社内各部門が使う機能を一つのプラットフォームに統合し、全体最適を追求する同社のソリューションを紹介した。
Twitter講演
Twitterと媒体社が迎える新しい時代の幕開け
Twitterの笹本裕氏は、Twitterを「今、まさに世の中で起きていること、ニュース、最新の話題を最も早く知ることができる場」と定義。これを訴求することで30~64歳が全利用者の約半数になり、従来は若者のイメージが強かった年齢構成のバランスが取れてきたことを説明した。ニュースやスポーツなど、最新情報を能動的に求めるTwitter利用者に対して、フォロー先などから把握した興味関心事に合わせてターゲティングしたうえで、ネイティブ広告を配信するモデルは違和感が少なく、好感度アップなどに高い効果がある。最近は動画にも注力し、コンテンツ提供パートナーを拡充。スポット広告型や番組提供型など、動画広告の仕組みも整えた。「ブランドセーフな環境で、拡充されるコンテンツを活用した広告効果の高さに期待する広告主は増えています。パブリッシャーにとっても、コンテンツの最適な配信先になるはずです」と訴えた。
ディスカッション
メディアが知っておくべき、SNSの徹底活用術
最後に、講師3人が登壇。長瀧菜摘記者の司会で、ソーシャルメディアの活用法について話し合った。
村上氏は、仕事関連のコンテンツが多いLinkedInだが、社会貢献のテーマも盛り上がると言及。自分の知見を動画投稿してセルフブランディングを図る利用例を示した。また、会社のために個人の立場で情報を発信する海外のエバンジェリストに触れ、会社として個人を出すのを避ける日本での検討課題に挙げた。
定国氏は、画像とテキストを組み合わせたコンテンツ「ピン」では、ビジュアルの力が非常に重要と強調。インスピレーションを求める検討段階のユーザーに購入をプッシュする企業本位のコンテンツは、ユーザーに見透かされると指摘した。また、その日のユーザーの気分で、求めるものが変わる可能性に言及した。
笹本氏は、スポーツ、ニュース、エンターテインメントの三つがTwitterとの親和性が高いと述べた。また、ツイート時は、コピーライティングの要素も入れてハッシュタグを工夫。動画の最適な長さは目的によりさまざまだが、スマホ画面に合わせた縦横比、内容のわかりやすい動画サムネイルに加工することなどをアドバイスした。