100歳まで、おカネに困らず楽しめる方法 「深く考えないようにしている」が悲劇を生む

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「人生100年」が現実のものになりつつある
誰もが、かなりの確率で100歳近くまで生きる可能性がある。だが、そう聞いてもピンとこないという人がほとんどではないか。100年生きるとなると、心配なのはおカネのこと。「深く考えないようにしている」人が最も危険で、いまできるコトを少しでもやっておくだけで、人生の充実度が大きく変わってくる。

2人に1人が100歳まで生きる時代に備える

「人生100年」が現実のものになりつつある。平均寿命は年々延び、いまの現役世代の2人に1人が100歳まで生きるとも言われている。長生きできることは喜ばしいが、そこで心配になるのが、老後の生活資金の問題だ。公的年金だけでは支出を賄えないことも起こりえるからである。

夫婦2人の世帯がゆとりある老後生活を送るためには、どのくらいのおカネが必要になるか想像できるだろうか。月額35.4万円、年間では424.8万円が必要になるという調査がある(生命保険文化センター「平成25年度生活保障に関する調査」)。

これを基に考えると、65歳で定年退職した場合、夫婦で月22.1万円の公的年金(厚生労働省「平成28年度上半期の標準年金額」*)が支給されたとしても、毎月約13万円、年間では約159万円不足してしまう。65歳時点で5000万円のおカネがあったとしても、不足分を毎月取り崩していくと約32年で尽きる計算になるのだ。

「5000万円の貯蓄があっても100歳までもたない」と聞くと、がっかりする人も多いだろう。だが、大和証券の都志見武彦氏は「資産を運用することができれば、そのリスクを抑えることができます。たとえば、利回り1%で運用できれば5000万円で100歳までもちます。また2%で運用できれば4000万円、3%で運用できれば3500万円、4%で運用できれば3000万円でほぼ100歳までもつ計算になります」と話す。

これだけの資産を、退職金だけで準備することができないという人も多いかもしれない。実際、退職金は大卒で平均2156万円、高卒で平均1965万円程度 という統計もある(いずれも勤続年数35年以上、厚生労働省「平成25年就労条件総合調査」 )。だから、たとえば退職時に3500万円の金融資産を準備するには、現役で働いているうちに1400~1600万円を蓄えておく必要がある。

老後について「まだ先のことだから」「面倒くさいから」と深く考えようとしない人は多い。だが、いざその時がきたときに後悔しないよう、いまからライフプランを考えておくべきだろう。

そうは言っても、マイナス金利政策が続く中、預貯金の金利だけで資産を増やすことはほぼ不可能である。いま資産を増やすためには株式、投資信託、債券などで資産を運用する、いわゆる投資が必要だ。

*妻が専業主婦のサラリーマン世帯で、夫が厚生年金、妻が国民年金を受け取る例。夫は厚生年金40年加入、平均標準報酬月額36.0万円、妻は全期間にわたり専業主婦の場合

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