営業改革 筋肉質な営業組織の作り方

営業改革のビジネススクール Spring'18

営業改革に取り組むうえでの最大の課題となる営業人材の育成をテーマにした「営業改革のビジネススクール」第3弾「筋肉質な営業組織の作り方」が東京・千代田区で開かれた。企業の経営幹部や営業部門幹部ら約400人を前に、最近注目されている営業モデルの理論や、営業人材開発を行うセールスイネーブルメントの取り組みについての実践例などが紹介された。

主催:東洋経済新報社
協力:セールスフォース・ドットコム

理論編1
これからの時代に求められる新しい営業の姿とは
チャレンジャー・セールス・モデル
~大規模で複雑な商談をまとめる新しい営業の姿~

セールスフォース・ドットコム
マーケティング本部
プロダクトマーケティングディレクター
田崎 純一郎

セールスフォースの田崎純一郎氏は、脱コモディティ化を図るためのソリューション販売に適した営業としてチャレンジャー・セールス・モデルを紹介した。営業担当は勤勉なハードワーカー、関係構築を重視するリレーションシップビルダー、一匹オオカミのローンウルフなどのタイプに分類されるが、モノの販売に比べて複雑性の高いソリューション営業は論客型のチャレンジャータイプの成績が良いとされる。チャレンジャーは、顧客に気づきを与えて差別化ポイントを「指導」、複雑化に伴って平均6・8人まで増えている顧客企業側の意思決定者それぞれに合わせたメッセージを伝えて共感を得る「適応」、顧客の認識を深化させて検討条件から変えさせる「支配」の3点を実行する。部下にチャレンジャーセールスのやり方を教える営業マネジャーは、できるようになるまで継続的にやりとりをするコーチングを実施。参考になるノウハウがない案件では、営業担当からの情報などを使って調査を行い、新しい手法を創造し、それを社内に共有することで、営業にイノベーションを起こす。最高水準のコーチングを受けた中位のレベルにある営業担当は、最低水準のそれを受けた場合より2割程度成績が高くなるとした。田崎氏は「営業は、個人のセンスによらなくても、きちんと教育することで成績を伸ばせる」と強調した。

理論編2
営業組織の作り方
筋肉質な営業組織を作る「営業人材開発のアプローチ」

セールスフォース・ドットコム
Sales Enablement
シニアディレクター
山下 貴宏

セールスフォースの営業人材開発部門、セールスイネーブルメントの責任者を務める山下貴宏氏は、営業担当一人ひとりのニーズに合わせた柔軟な人材開発のスキームを紹介した。同チームは、現場に精通してOJTを行ってきた営業部門と、人材育成を専門とする人材開発部門の両面を併せ持つ組織で、社内営業出身者と人材開発コンサルの経験者らで構成。各営業担当の成績とイネーブルメントプログラム活用度に応じて、トレーニング(学習・研修)、コーチング、ツールナレッジの3種の取り組みを使い分ける。トレーニングは、内製した実践的コンテンツを提供し、進捗状況をシステム上で可視化してラーニングの道筋を示す。コーチングは、指導役によるばらつきを抑えるため、営業マネジャーにコーチングスキルを支援。営業のナレッジマネジメントは、社内SNSやポータルサイト、マーケティング・オートメーションツールを社内向けに利用したプッシュ型情報配信、勉強会「シェアリング・サクセス」などを通じて、「必要な情報を必要な人に」届ける。「営業組織のパフォーマンス底上げを目指したコンテンツを、3種のいずれかの取り組みで提供し、営業目標達成率の中央値をKPIとするPDCAサイクルを回している」と、同社のイネーブルメントの全体像を説明した。

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