経営革新と知的創造をもたらす
FM的発想のオフィスづくり “戦略的なオフィス移転が、 経営改革を加速化する”

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オフィス移転は経営改革のメッセージ

では、戦略的なワークプレイスづくりとはどうあるべきなのか。

「大切なのは、レイアウトをどうつくるかではなく、コミュニケーションをどうデザインするか。たとえば、旧来の島型対向式オフィスから固定席のないフリーアドレスにすることで、場所に縛られずさまざまな人と対話し、協働することができる。他部署との交流やコラボレーションを図ることにより、情報共有や知識の培養が行われるというメリットもあります。その一方で、個人が集中できる環境の整備も必要です。ワーカーのモチベーションと知的創造力を高めるには、“オープン”と“集中”どちらの場も不可欠。幸い、今のビルは間仕切りを自由に変更できるタイプが多いので、その企業のワークスタイルに合わせた細かな設計が可能です」

オフィスという「場」が改善されることによって、企業や組織の雰囲気はガラリと変わる。それは、経営者から従業員への強烈なメッセージともなる。新しい働き方を通じて、ワーカーたちは企業の経営方針を身をもって認識するというわけである。

「戦略的なオフィス移転に成功している企業は、どこも経営者の意識が高い。ビルの選択やワークプレイスづくりに明確なビジョンを持っています。それは経営のビジョンと言い換えてもいい。オフィス移転はそれを実践する有効な手段。経営改革の一環として、積極的に取り組むべきテーマといえます」