タマホーム、20年で急成長!の舞台裏 福岡の工務店を世界へ導いた「3つの目標」

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今年で創業20周年を迎えるタマホーム。業界標準よりも低価格な注文住宅を販売することで知られる。福岡で誕生した小さな住宅企業は、いまや海外にも複数拠点を持つグローバル企業へと成長を遂げた。急成長を支えた裏には、どのような思いがあったのか。代表取締役会長兼社長兼CEOの玉木康裕氏に伺った。

──創業から20年が経ちますが、急成長を遂げた理由は何だとお考えですか?

創業以来、「より良いものをより安く提供することで、社会に奉仕する」ことを貫いてきました。当時もローコスト住宅はありましたが、押し入れや天井がなかったりと、クオリティが低かった。私は「正直な家づくり」をしようと決意し、建設業を営んでいた実家での経験も踏まえ、独自の建設システムを構築して大幅なコストダウンを果たしてきました。

玉木康裕
代表取締役会長兼社長兼CEO

詳しいノウハウは企業秘密ですが、4~6カ月かかっていた木造住宅の工期を、品質はそのままで約2カ月に短縮させました。それにより、総予算の多くを占める人件費を大幅に削減できたのです。他社が多額の追加工事で請け負っていた「オール電化」も、創業2年目に低価格で実現し、ご好評いただきました。また、積極的に新卒を採用し、優秀な人材の確保に努めてきたことも成長を後押ししたと考えています。

──「良い家を適正価格で提供する」哲学は、どうして生まれたのでしょうか?

タマホームの起業準備をしていた頃、適正価格で商品を届ける企業が成功していく姿を多々目にしました。衣料品でも食品でも、そういった企業の店舗へ足を運ぶと、老若男女とても多くの人でにぎわっている。
 その光景を見て、当然のことですが、『低価格で質の良いものは、必ずお客さまに届く』ことを再認識したのです。衣食住のうち「住」は私たちがやろう、と決意するに至りました。

──どのような思いで起業されたのでしょうか。

90年代初頭にバブルが崩壊し、日本の人口は減少し続ける見込みだと知って、全国展開できる住宅会社を始めるなら今、いち早く起業するしかないと考えました。5~6年の準備を経て98年にタマホームを興したときは、すでに独自のノウハウやシステムが完成していたので、負けるはずはないと確信していました。

また、設立時に3つの目標を掲げました。第1の目標は、東証一部上場。30名ほどいた設立メンバーからは、私たちのような小さな会社が? と笑われたものですが、2013年には無事に上場を遂げました。

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