間接費管理の高度化 味の素と横浜ゴムの領収書電子化事例を紹介

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事例セッション(1)
領収書のペーパーレス化による「働き方改革」への挑戦

味の素
財務・経理部
グループ経理センター
スタッフグループ長
永野 秀樹

味の素は18年2月、営業部門約700名を対象に領収書の電子化を開始した。永野氏は、16年、経理フロント業務を外部化し、それにあわせて「コンカーエクスペンス」を導入したと説明。その際、法人カードや経路検索サイトとの連携を実現したが、領収書原本の回収などに多くの工数を要したため、営業部門を対象とするペーパーレス化に踏み切ったと経緯を振り返り、働き方改革、コンプライアンスの強化、経費精算業務の簡素化なども狙ったと背景を解説した。営業部門のペーパーレス化により年間約1500時間程度を創出できる見込みだと明かした。

事例セッション(2)
クラウド活用で始めた領収書のペーパーレス化事例

横浜ゴム
経理部 税務グループ
飯田 純也

横浜ゴムは間接業務の負担軽減のため14年にコンカーのソリューションを導入。17年12月から領収書の電子化を運用している。まずは、経理部、IT企画部などの40名の従業員を対象に、すべての領収書を電子化したと語り、とくに問題なく導入できたという。社員にスマートフォンを支給していないこともあり、スモールスタートにしたが、経理部門などの業務を減らすことができたとし、社員の手順理解、意識改革が成功のカギだったと振り返った。18年6月末には本社管理部門、12月には本社全部門で導入する計画だと述べた。

事例セッション(3)
大手総合商社が取り組むBPO活用による電子帳簿保存法対応自動化へのアプローチ
~領収書電子化からはじめる働き方改革~

NTTデータ・
スマートソーシング
ITO事業本部デジタル営業推進部
ビジネスインテリジェンス担当 主任
名倉 拓人

15年からコンカーの経費精算システムを活用したクラウド型出張・経費管理BPOサービスを提供しているNTTデータ・スマートソーシングの名倉氏は、領収書の電子化は生産性向上に寄与するとともに企業がBPRに取り組む契機にもなると指摘。大手商社では、担当者が領収書をBPOセンターに送るだけで処理できるプロセスを構築中であり、その結果、顧客は時間やコストを削減し、モバイル活用で経費申請や承認をいつでもどこでもできるようになると紹介した。

パネルディスカッションQ&A
担当者・専門家が語る!
やってみて分かった電子帳簿
保存法対応の実際と今後への期待

永野氏は、領収書の電子化に関して、受領した都度撮影することを習慣づけるよう従業員に促していると話し、飯田氏は、まだ電子化について理解していない従業員がいることが課題だと述べた。袖山氏は、原本を廃棄することが二重支払いなどの不正を防止することにつながると話した。船越氏は、コンカー自体が17年4月から領収書の電子化を始めており、毎月の定期検査の後、領収書の原本を廃棄しているなどと説明した。最後に船越氏が「まずはトライアルしてほしい。従業員に対して講習を受けさせるなどトレーニングを行うことが大事だ」と語った。