ものづくりDNAを持つIT戦略会社 IoTに次ぐ第5の新規事業にチャレンジ
アルプス システム インテグレーション(ALSI:アルシー)は1990年に設立された、アルプス電気グループのIT戦略会社だ。
電子部品の総合メーカーであるアルプス電気を中核とするグループは、カーオーディオやナビシステムなど車載情報機器を手掛けるアルパイン、総合物流サービスのアルプス物流など、約100社で構成されている。
製造現場で培った経験・ノウハウを普遍化
「当社はアルプス電気の情報システム部門が独立して誕生しました。そのため、製造業、流通業向けのソリューションは当社の強みの一つとなっています」と語るのは永倉仁哉社長。その言葉とおり、ALSIはグループ企業の基幹システムのほか、業務効率化・業務改善、データ統合、製品設計・開発業務支援などを支える多彩なソリューションをワンストップで提供してきた。永倉氏は続ける。
「従業員はグループ企業の製造現場に入ってものづくりに近い場所で仕事をしているため、IT戦略を担う存在でありながら、ものづくりのDNAを継承しているユニークな文化を持っていると自負しています。こうした経験やノウハウを生かし、現在はグループ外のお客様にも、製造業、流通業向けのソリューションを幅広く提供しています。また、さまざまな電子機器がインテリジェント化するなか、アルプス電気の開発現場と深くかかわって協業してもいます。こうした電子機器を管理・制御するファームウェアソリューションも事業の柱に成長しました」
ファームウェアソリューションは、モバイル機器、家電製品、自動車ほか、幅広い分野で活躍するアルプス電気の電子部品を内側から支える。設計段階から一体となってかかわることで、より高性能な機器開発に寄与できるのが大きな特長だ。
そればかりではない。セキュリティソリューションといった新たな分野にも積極的に進出している。