壇蜜と学ぶ「人生100年時代」の投資の考え方 おじさん・おばさんでいる間のリスク回避法
日本人の平均寿命は年々延び続けており、文字どおり「人生100年時代」が到来しようとしている。老後に備えて資産運用が必要と言われるが、何から始めればいいのかわからないという人も多いだろう。そこで、リスク商品への投資は未経験というタレントの壇蜜さんが、モーニングスターの朝倉智也社長に聞いた。これから投資を始めようとしている人はもちろんのこと、すでに投資を行っている人にも大いに参考になるはずだ。
「人生100年時代」の長生きリスクに備えるために
朝倉 壇さんは、映画やドラマ、バラエティー番組などに出演されるかたわら、新聞・雑誌のコラムや小説なども執筆されるなど、多方面で活躍されています。日本舞踊の師範や調理師の免許もお持ちだとうかがいました。順調に仕事の幅を広げていますね。
壇 正直なところ、かなり行き当たりばったりで。いくつかの職を転々として、事務所に入ってからも他の仕事もしていて、芽が出なければ、どれかの仕事に絞ろうと思っていました。幸い、今の業界にご縁がありましたが、ちゃんと食べられるようになってまだ4、5年ほどです。今でも、将来は不安ですね。週末には、新聞の求人情報のチラシを見て、「私にできる仕事があるかしら」と考えることもあります。
朝倉 壇さんはかなり堅実派ですね。資産運用において、それは大事なことです。将来の収入を楽観的に考えて、多額の借り入れをして住宅を買ったり、不動産投資をしたりして、後々苦労する人も少なくありません。
壇 私は母も叔母もまだまだ元気なのですが、最近みんなで、「人っておじさん、おばさんでいる時間が人生でいちばん長いのかも」と話していたんです。長生きするのは喜ばしいですが、先立つものがないと生活はできません。特に女性は、結婚、子育て、老後など、ライフイベントに応じて環境も大きく変わります。その備えが必要なのでしょうね。
朝倉 「長生きリスク」という言葉もあるように、長生きすることがリスクになりつつあります。平均寿命が延びているだけでなく、高齢化の進展により社会保障費も増大しています。今後はその財源のために消費税の引き上げも行われるでしょう。さらに、年金の受給開始年齢の引き上げも検討されています。ますます老後のおカネの問題が深刻になります。