「チバニアン」商標登録に登場した意外な企業 土産品ゼロ?商標、権利は誰の手に…
「いろいろなところと情報交換をさせてもらいながら観光関係を含めてやっているのですが、その中で三越伊勢丹さんからお話をいただきまして、昨年12月末ぐらいには申請者変更の話がまとまっていました。
チバニアンは私どもにとって非常に重要な事象ですが、正直申し上げまして商標登録のほうまではイメージがなかったのです(苦笑)」(小湊鉄道株式会社総務課)
三越伊勢丹は昨年にひとまず出願を済ませてから、その道に“疎かった”小湊鉄道に権利を譲渡してあげた、ということだろうか。
とはいえ、具体的に商品を売り出すことはまったく決めていないという同社だが、鉄道会社ならではの試みを模索している最中のようで。
「今考えているのが、駅ですね。駅名をどうしようかということは考えています。最寄り駅は月崎駅になりますが、そこを『チバニアン』という名前の駅にするかどうか、ということを考えております」(同・総務課)
そして“ローカル線”ならではの、地域に密着した商標の使い方を目指していく。
「チバニアンの付近というのは、今はまだまだ農村地帯であります。ただ将来、地元に住む沿線地域の方々がいろいろな形でチバニアンを使って盛り上げていきたいということになれば、商標の共有、共用をしていきたいと思っています」(同・総務課)
今後の展開は?
では、歴史的“資産”を抱えることになる市原市広報広聴課に今後の展開を聞くと、
「議題には上がっておりますが、まだ市として具体的にチバニアンで何をしていくか、などは決まっていません。
というのも今は、国の天然記念物への指定(1月29日に申請手続き)を目指していまして、その決定をどうするかというのが近々の課題となっているのです。すべては、それがクリアになってからになると思います」
前出の五井駅前観光案内所の職員もこう話していた。
「とにもかくにも天然記念物指定が正式に決まらないと、市としても予算が降りないんですね。利便性の悪いチバニアンへの交通手段の整備、また足場の悪い川沿いの整地など、観光地としてはまだまだこれからの場所なんですよ。商標に関しても、市は登録の取り下げをかけあっているようです」
願わくは地元、観光客にとってやさしい観光スポットになってほしい。
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