英語を喋れない人はこんな勘違いをしている もはや恥ずかしがっている場合じゃない

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柴田真一氏(神田外語大学 特任教授)
「英語が使えない」ことは、もはや「パソコンが使えない」ことに匹敵するほど、英語は必須のビジネスツールと言える時代になってきた。しかし、ひとくちに英語力といっても「聞く・話す・読む・書く」と、広い能力が必要。苦手意識を持っている人は多いのではないだろうか。海外ビジネスのキャリアを経て英語教育の教鞭をとる柴田真一氏は、英語での理解力と説得力を身に付けることで、得られる情報量が大きく変化するという。その意味するところと、英語の学び方について聞いた。

現代は非英語圏で英語を話す時代

―英語力を持つメリットについて、どうお感じになりますか。

柴田 英語はビジネスツールであり、海外ビジネスで交渉の際に同じ土俵に立つ上で必須です。ここで注意してほしいのは、それは英語圏に限った話ではないこと。非英語圏でも、英語は共通のコミュニケーションツールなので、「英語力」を鍛えることで現地の情報を多々得られるようになります。

英語を話す人は世界で約20億人と言われますが、そのうちネイディブは2割ぐらい。いまや多くのノンネイティブが英語を話す時代なのです。むしろビジネスの場では、ネイティブがノンネイティブに歩み寄り、気遣いながら英語を話すようになってきている。英語力を持つことは、世界中で人間関係を築くために不可欠と言っても過言ではありません。

―コミュニケーションのための英語力とは、どういうことでしょうか。

柴田 日本人の英語力における課題は、やはり「話せない」ことですね。読み書きあるいは聞き取りはできても、話せないという人が相変わらず多い。これには、”恥ずかしがる”という日本人の国民性が色濃く影響しています。しかしビジネスの場では、そんなことは言っていられません。自分の言いたいことを伝えるという強い意志を持つことと、正しい文法を気にし過ぎないこと、たとえうまく伝わらなくてもプラス思考で物事を考えることが大切です。

英語が間違っていないかと気にするのは、実は日本人特有の習性であったりします。外国人は「何を言いたいのか」に会話の焦点を置いていて、話し手の文法チェックをしているわけではない。この点、意識改革が必要ではないでしょうか。

英語4技能はリンクして身につけよ

―具体的にどうしたら英語力を持てるようになるのでしょうか。

柴田 まずは具体的な目標を持つこと。「外国人と雑談できるようになる」「会議で反論できるようになる」など、何でも良いのです。伝えたいことを伝えられなかった、というフラストレーションを感じてほしいですね。

英語4技能「聞く・話す・読む・書く」は独立したものではなく、互いにリンクして身に付ける力です。たとえば、本で読んだ文章を読みっぱなしではなく、プレゼンテーションに使ってみようと意識する。金融機関で働く人なら経済誌を読んで、「織り込み済み」は英語で何と言うのだろうと意識するとか。

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