競争力向上の鍵は「間接費改革」にあり コンカー・パートナー・サミット2018

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「コンカーエクスペンス」の最大の魅力は、経費精算業務の自動化だが、その推進にテクノロジーの面で大きく寄与したのが、モバイルコンテンツ配信事業を展開する株式会社エムティーアイだ。同社は、AI技術を持つグループ会社のAutomagiと共同で、AIを使った領収書読み取りアプリ「FEEDER(フィーダー)」を開発。領収書の画像から経費精算データを自動生成するサービスを実現した。同様のサービスは既に提供されているが、フィーダーは、AI利用により、領収書の読み取り精度を大幅に向上させ、これまで自動化ができず、手作業に頼らざるを得なかった費目判別や仕訳に必要なデータ追加の作業も自動化した。

「コンカートラベル」とパートナー企業のノウハウを組み合わせ出張費管理の最適化やコスト削減の取り組みも充実してきた。NECグループのシェアードサービス会社であるNECマネジメントパートナー株式会社は、NECでも既に導入した「コンカートラベル」に関する経験と、同社のインハウス旅行会社を活用した出張コストを削減するオペレーションノウハウを蓄積している。同社は、グループ外企業へのBPOサービスとして、出張コスト削減を提案、「コンカートラベル」の普及にも大きく寄与した。

企業の業務渡航手配を請け負う株式会社JTBビジネストラベルソリューションズは、企業の出張データを解析し、「コンカートラベル」によるコスト削減効果を算出、ROIを明らかにすることで、企業が導入しやすい環境を提供している。また、導入効果を上げるために、出張規程や購買ポリシー策定・改善を支援。コンカー導入後も出張費マネジメントの改善点を分析し、ホテルとの優遇レートの交渉を支援するなど、出張費マネジメント全般のコンサルティングを行ない、コンカー製品群の価値を向上させている。

間接費改革が、競争力向上のキーに

コンカーは、2017年からは、新たに中堅・中小企業市場専門の営業部門を創設した。これまで大手企業を中心に間接費管理サービスのシェアを拡大してきたが、中堅・中小企業への浸透を狙う戦略に注力している。

こうした中堅・中小企業を対象として会計税務コンサルティングを行なっているグローウィン・パートナーズ株式会社は、e文書化に伴う経理業務プロセスの提案、改善も行っている。業務プロセスの変更で、業務システムの設定変更や新たなシステム構築の必要性が生じることもあり、経費精算業務等の自動化に対応したシステムとしてコンカーを提案。業務改革から導入支援までトータルにサポートしている。

クレジットカードを主軸に金融サービスを提供する株式会社クレディセゾンも、全国に展開する営業ネットワークを駆使してコンカー製品の外販を積極的に展開。特に、コンカーが戦略的に注力している中堅中小企業を中心に、パートナーの中では最多の件数を受注。第1回(2015年)最優秀パートナーに続いて、今年から新設された「SMBパートナーアワード」の最初の受賞者となった。

プラットフォームビジネスを展開する企業もコンカーを活用した業務の自動化ソリューションを提案している。紙の請求書のやりとりを電子化する電子請求書プラットフォームを提供する株式会社インフォマートは、「コンカーインボイス」と連携させることで、受け取った電子請求書データを自動で取り込むことを実現、「プラットフォームパートナーアワード」を受けた。これにより、請求データ入力の手間や転記ミスをなくし、社内承認のオンライン化による利便性向上を実現、データの可視化により購買の最適化にもつなげる。

コンカーは、日本企業の間接費改革に向けた環境を整備すべく、多彩なパートナーとともに、大手、中堅中小の企業向けの業務改革ソリューションとして、間接費管理サービスのシェアを大幅に拡大している。また、テクノロジーの進歩に伴い、さらなる業務自動化の可能性も広がっている。コンカーの阪尾素行・事業開発本部長は「AIやRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)などを起点とし、ソリューションをさらに充実させていきたい」と語る。今後、間接費管理の効率化への取り組みの差が、ますます企業業績の違いとなって現われることが予想される。コンカーのサービスは、企業の競争力向上の大きなカギとなるだろう。