最新・人型ロボットと会話してみませんか? NTTデータ×三井不動産が川崎で実験開始

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髙田徹夫 氏
三井不動産 ITイノベーション部 開発グループ 主事

髙田(三井不動産) 商業施設でお客様に有意義にお過ごしいただくためには、店舗や商品の紹介もさることながら、お客様とのやり取りも非常に重要です。そうした中で、非常に多くの方が来られるラゾーナ川崎プラザにおいて、コミュニケーションロボットがお客様の行動等にどのような影響を与えるのかを知り、ロボット活用のあるべき姿を見極めたいと思っています。

鈴木 ラゾーナ川崎プラザには約330もの店舗があり、キャンペーン情報など積極的に発信されています。一方で、チラシや広告では出てこない、店員様や常連のお客様しか知らない情報などと合わせて提供することで、お客様は新たな気付きからさらなる共感につながると考えています。

10台のSotaが情報連携し、顧客と継続的に関係を築く

鈴木 この実証実験では、10台のSotaを連携させることで、お客様と接するSotaが「このお客様は30代男性、ここが2カ所目」といった情報を把握できるようにしました。お客様が買い回り先の近くのSotaにカードをかざすと、「もう2カ所目なんだ! 僕のおすすめしたお店に行けた?」と対話が始まる。その場限りや一回限りではなく、お客様とSotaとの継続的なコミュニケーションが可能になるのです。

髙田Sotaを情報連携させることもそうですが、重要なのはお客様に共感いただける新たな体験を提供できるかどうかです。キャンペーンや商品情報を伝えるだけなら音声対話や画面表示でも可能ですが、Sotaとはあたかも感情があるかのような会話のやりとりができる。さらにSotaの声やしぐさといった、非言語コミュニケーションにも期待です。こういった点は、まさにロボットならではの価値ではないかと思います。

山田尚利 氏
三井不動産 ITイノベーション部
開発グループ 専門役

山田 また、実際に店舗に来た人しか知らない情報を伝えたいですね。そのために、各テナントからもアンケートを取るなどして、シナリオの中身を磨いています。さらに、今回はSotaが最初に買い回りを提案する際、QRコードが印刷されたカードを発券します。お客様にはそれを持って館内を回っていただく、いわばスタンプラ リーのような仕掛けです。

ますます広がる、コミュニケーションロボットの可能性

塩谷今回の実証実験における結果を踏まえて、本サービスの進化の可能性を探ります。たとえば、今度は店舗にご協力いただいて、接客業務への活用やオススメ内容の進化を模索することです。また、当社商業施設のスマホアプリである三井ショッピングパークアプリや昨年11月にオープンしたファッションECである「&mall」とも連携していきたい。これらにより、リアルとデジタルの融合を推し進め、商業施設でのお客様の体験を進化させていきたいと考えています。

鈴木 三井不動産様は商業施設のほかにも、オフィスや住宅、ホテルなど幅広く施設を保有されています。いずれも、“人と人の接点”が生まれる場所。今回の実証実験を皮切りに、多くの施設でコミュニケーションロボットが活用されるようになればと期待しています。